
SAPスキルで目指すデジタル業界への転職 デジタル人材に必要な資格とは
DXの推進に伴い、「デジタル人材」の需要が高まるなか、未経験からデジタル業界へ挑戦する女性が増えています。特に、企業の業務効率化を支えるSAPは、多くの企業で導入が進んでいるため、SAPスキルを持つ人材は転職市場で高く評価されています。
未経験からデジタル業界への転職を自信をもって目指すためには、資格を取得しながら着実にスキルを身につけることがおすすめ。この記事ではSAPを活かしてデジタル業界へ転職する方法、デジタル人材として活躍するために必要な資格について解説します。
目次
未経験からデジタル業界への転職はできる?
未経験からデジタル業界へキャリアチェンジすることは、単なる職業の変化ではなく、新たな可能性への挑戦といもいえます。IT人材の不足が叫ばれる今、女性の転職者も増え、賃金上昇のチャンスも広がっています。
DXで高まるデジタル人材の需要
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)によると、日本のDXを推進する人材不足は深刻で、「DX 動向 2024 調査」では、DXを推進する人材の「量」の確保が「大幅に不足している」と回答した企業が調査開始以降はじめて過半数を超えた、とされています。
このことから、DXの推進により、デジタル業界に限らずあらゆる企業でデジタルスキルを持つ人材の需要が高まっているということがわかります。
そのなかでもAIやIoTといった先端技術の進展により、データ活用やシステム開発に対応できる人材、Web会議やリモートワークの普及に伴い、企業のデジタル技術、ITシステム導入・運用を支えるスキルを持つ人材は、より需要が高いと予想されます。
そのため、IT未経験でもデジタル関連のスキルを学び、知識を身につけることで、幅広い業界で活躍できるチャンスをつかむことができるでしょう。
女性のデジタル業界への転職は増加している
厚生労働省の調査によると、現在IT・デジタル職で働く人のうち、転職経験者の割合は、男性よりも女性の方が多く、また5年以内の転職経験者の割合も、男性よりも女性の方が多いという結果がでています。(下左図参照)
さらに、5年以内にIT・デジタル職種に転職した人の賃金変化を見ると、賃金上昇者の割合が男性よりも女性の方が多くなっています。(下右図参照)
出典:厚生労働省「IT・デジタル人材の労働市場に関する研究調査事業」
未経験からのキャリアチェンジには資格取得が重要
デジタル関連企業が中途採用を行う際、ITスキルレベルを把握する方法として「履歴書に記載されているプロジェクト情報」の他に「各種資格や能力証明」、「公的なスキル標準」を用いる企業が多いという調査結果があります。
そのため未経験でデジタル業界への転職を希望する場合は、ITスキルレベルを証明する方法として資格の取得が重要になります。
出典:厚生労働省「IT・デジタル人材の労働市場に関する研究調査事業」
デジタル業界で未経験から挑戦しやすい仕事とは
デジタル業界が未経験でも、RPAやWebデザイナー、Webライターなどスキルを身につけることで未経験からでも始められる仕事は多いです。
例えば、RPAは業務の自動化を学ぶことでDXを推進する人材として企業からのニーズを高め、WebデザインやWebライティングはオンラインで学びながらスキルを活かした副業を始めやすいでしょう。プログラミングを学べばシステム開発やアプリ制作に携わるチャンスにつながるかもしれません。
いずれにしても、未経験からデジタル業界へ挑戦するためには、まず興味のある分野のスキルを学ぶことから始めてみるとよいでしょう。
SAPスキルでキャリアをアップグレード IT初心者もニーズの高い人材に
デジタル業界に転職したいけれど、どんなスキルを身につけようか迷っている方におすすめなのがSAPのスキル習得です。
SAPとは、ドイツのSAP社が提供しているERPシステム(統合基幹業務システム)で、企業の業務効率化、生産性の向上などに役立てられており、世界的にニーズがあります。
世界中で多くの企業が導入しているため、SAPスキルを習得することは企業にとって需要の高い人材になることを意味します。また、SAPには「モジュール」と呼ばれる各部門ごとの専門的な機能群があるため、例えば経理や物流などの実務経験がある人は、その知識を活かしながら学ぶことができます。
IT初心者にはテスター業務からの挑戦がおすすめ
IT初心者でもスキルを身につけることで挑戦しやすい職種としてSAPのテスターという職種もあります。テスターとは、開発したシステムが正しく動作するか、エラーが出た場合にはどのようなエラーなのかを確認していく業務を担当します。詳しくは以下の記事も参考にしてみてください。
SAPのスキル習得方法に関しては、WeMAIAの以下の記事や株式会社MAIAが運営する「でじたる女子+」のサイトでも紹介しています。
SAPを学ぶことで、システム運用やデータ管理のスキルが身につき、IT業界やコンサルティング業界への道も広がります。今後さらに需要が高まるSAPのスキルを武器に、デジタル業界への転職を目指してみませんか?
情報処理技術者試験ほか取得しておきたいIT資格の紹介
未経験からキャリアチェンジをするにあたり、資格を持つことで実務経験がなくても「知識・スキルがある」ことを証明できます。デジタル初心者でもチャレンジできる、デジタル業界で役立つ資格・試験について解説します。
IT系試験の定番 情報処理技術者試験
情報処理技術者試験は、情報処理技術者としての知識や技能が一定以上の水準であることを認定する国家試験です。
ITパスポート試験、情報セキュリティマネージメント試験、基本情報技術者試験、応用情報技術者試験があり、4レベル12区分に分かれています。(上図参照)
■情報処理技術者試験
- ITパスポート試験:ITに関する基礎的な知識が証明できる国家試験
資格を活かせる職種:事務職、テクニカルサポートなどITの知識を要する業務全般 - 情報セキュリティマネージメント試験:サイバー攻撃などの脅威から継続的に組織を守り、組織の情報セキュリティ確保に貢献するための基本的なスキルを認定する国家試験
資格を活かせる職種:企業の情報管理部門、セキュリティー部門、システムエンジニア、ITコンサルタント - 基本情報技術者試験:高度 IT 人材を目指す人が成長するために必要な基本的知識・技能を有していることを認定する国家試験
資格を活かせる職種:プログラマー、システムエンジニア、Webデザイナー、Webクリエーター - 応用情報技術者試験:高度 IT 人材となるために必要な応用的知識・技能を有していることを認定する国家試験
資格を活かせる職種:ITエンジニア、ITコンサルタント、プロジェクトマネージャー
情報処理技術者試験は、デジタル業界への転職を目指す人にとって自分のITレベルを示す資格の一つであり、IT系試験の定番ともいえます。
SAP関連資格ほかIT業界未経験からの転職に役立つ資格
転職に役立つ資格はたくさんあります。SAPに関する資格など、いくつかご紹介しますので、まずは自分が興味のある分野から情報収集や学習を始めてみてくださいね。
資格を取得すれば自信がつき、キャリアの選択肢も広がります。ぜひ前向きにチャレンジしてみましょう。
■IT業界への転職に役立つ資格・試験
- SAP認定コンサルタント資格:SAPシステムに関する知識や技術を習得していることを証明できる資格。アソシエイト認定資格、スペシャリスト認定資格、プロフェッショナル認定資格の3つのレベルがある。関連記事:SAP認定コンサルタント資格の取得について
資格を活かせる職種:SAPコンサルタント、エンジニア、プログラマー - Oracle認定Javaプログラマ:Oracle社が認定するプログラミング言語「Java」の技術者資格、Javaの正しい知識やスキルを持っていることを証明できる資格試験
資格を活かせる職種:プログラマー - MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト):マイクロソフト社が主催する、Excel・Word・PowerPointなどのMicrosoft Office製品の知識・操作スキルを客観的に評価・証明する資格試験
資格を活かせる職種:事務職全般、営業職、データ入力業務、PCインストラクター - Webライティング能力検定:一般社団法人日本WEBライティング協会が主催するWebライティングに関する技能を測る資格試験、1~3級まである。
資格を活かせる職種:Webライター
未経験からの挑戦 デジタル資格を活かして未来のIT人材へ
未経験からでも、ITやSAPに関する資格を取得することで、新たなキャリアに挑戦することが可能です。
SAPのスキルは、企業の業務プロセスを理解し、DXを推進するうえで役立ちます。さらに他のIT系の資格と組み合わせることで、より多くの職種への道が開けるでしょう。
ITの知識はデジタル業界に限らずあらゆる業界で必要とされており、業務の効率化を進めるためには欠かすことができません。未経験からでも新しいスキルを習得し、市場価値の高いデジタル人材として活躍するチャンスを広げていきましょう。
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- RPA
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- 動画クリエーター
- 生成AI
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- グラフィックデザイン
- IT基礎
- Microsoft office(powerpoint、Excel)
プログラムの受講は、ネット環境があればスマホやタブレットなどから、いつでもどこでも可能。自分のペースで学ぶことができるため、仕事や家事との両立もしやすいでしょう。
またプログラム修了者には、実務経験を積むための案件応募の機会があり、未経験から案件を獲得することに高いハードルを感じている方にとっても、新しいキャリアにチャレンジするための後押しになるでしょう。