女性の活躍が推進され、働く女性が増えている現代。
中には、スキルアップをして自分を成長させたい、あるいは身につけたスキルで再就職や転職をしたいと考えている女性も多いでしょう。
また、身につけたスキルで収入アップに繋がると嬉しいですよね。
人生100年時代、平均寿命がどんどん伸びるにつれ、女性も経済力をつけて自立することが重要となってきました。
そのためにもスキルは必須です。
では、女性がスキルアップしていくためにはどういったことが必要なのでしょう?
この記事では、女性のスキルアップに必要とされることはなにか、人気の資格なども含めて具体的にご説明します。
今後スキルアップをして収入を増やしたいと考えている女性の方は、ぜひ参考にしてみてください。
女性のスキルアップに必要な4つのこと
スキルアップと聞くと、どういうことをイメージしますか?
多くの方がまず、「資格を取得する」ということが思い浮かぶのではないでしょうか。
もちろん、資格を取得することによって仕事の幅が広がったり、転職にも有利になる可能性は高くなります。
しかし、確実に収入アップに繋げるには資格取得以外の力も必要になります。
女性がスキルをつけて、収入をアップさせるためには
①能力の幅を広げる
②人に価値を伝える力
③スケジュールを管理する力
この3つの掛け合わせが重要となります。
具体的にどういったことなのか、1つずつ詳しく解説します。
1.資格取得やスキル取得をしてできることを増やす
まずはやはり、能力の幅を広げることが大事です。
女性の収入アップに繋がりやすいと人気の資格をいくつかご紹介します。
●ファイナンシャルプランナー
近年特に女性の人気を集めているのが、ファイナンシャルプランナー(FP)の資格です。
ファイナンシャルプランナーとは、お金(税金や保険、年金、相続、不動産など)にまつわる専門的な知識を持ち、クライアントの理想のライフスタイルに最適な資金計画や提案をするなど、お金の面からライフプランを設計する仕事です。
生活費や貯蓄、生命保険、年金、子どもの教育費、学資保険など、様々なものにお金が必要です。
しかし、この「お金」に関しては学校で教わるものではないので、知識が乏しい人がほとんど。
よくわからなくてお金に関することで悩んでいる人たちに、専門的な知識で寄り添うのがファイナンシャルプランナーです。
この資格が人気な理由は、自分自身に知識がつくことによって、プライベートにも活かすことができる点でしょう。
ご自身の家庭での資産運用や節税方法など、よりよいマネープランを考えることができるようになります。
ファイナンシャルプランナーになるためには、3級、2級、1級の試験を受ける必要があり、それぞれに学科試験・実技試験があります。
それに合格すれば、FP技能士という国家資格が取得できます。
等級が上がるにつれ難易度が高くなりますが、他の国家資格よりは比較的取得しやすく、銀行や証券会社など金融業界や、不動産業界など幅広い業界で役立ちます。
●MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)
Microsoft Office Specialist(略してMOS)は、ExcelやWordなどのマイクロソフト製品をいかに使えるかを示す資格です。
マイクロソフト製品は主に以下の5つがあります。
①Word(文書作成ソフト)
②Excel(表計算ソフト)
③PowerPoint(プレゼンテーションソフト)
④Access(データベース管理ソフト)
⑤Outlook(電子メール・情報管理ソフト)
これらを使いこなすスキルがあれば、特にパソコンを使って仕事をおこなう事務職などで重宝されやすいでしょう。
MOSには「スペシャリスト(一般)」と「エキスパート(上級)」の2つのレベルがあります。
5つのソフトが対象となるので、一見難しそうなイメージがありますが、40~50代の女性でも比較的取得しやすい資格です。
参考書などを用いて独学で取得することもできますが、パソコン操作に慣れていない方はパソコン教室やビジネス講座で学ぶといいでしょう。
●TOEIC
TOEICは、日常生活やビジネスの場における英語力(会話や文章)を測るための試験です。
合否判定ではなくスコアで表示され、高スコアだと企業の採用や昇進などに有利と言われています。
また、英語力を身につければ翻訳の仕事なども可能になります。
最近では、オンラインを利用して在宅翻訳の仕事も増えてきました。
グローバル化がどんどん進んでいく現代において、世界に通用するスキルとして業界・業種問わずに活躍することができます。
TOEICの勉強方法は、独学の他、英会話スクールやオンライン講座などがあります。
990点満点中600点以上のスコアがあれば就職に有利と言われており、600点以上を目標として勉強する人がほとんどです。
勉強に時間はかかりますが、持っていて損はないスキルでしょう。
●介護福祉士
日本の超高齢化社会、その上少子高齢化が進む今、介護サービスへのニーズが高まっています。
介護を必要とする人は今後も増え続け、それに伴い介護福祉士の存在も必要不可欠でしょう。
介護福祉士は、「社会福祉士及び介護福祉士法」に基づく国家資格です。
具体的な仕事内容は、おもにホームヘルパー(訪問介護員)や、介護施設(特別養護老人ホーム、身体障がい者施設、グループホーム、デイケアなど)での介助・介護の業務をおこないます。
介護が必要な方がスムーズな日常生活を送れるように、食事や入浴、排泄などの介助、また、介護者に対しての相談やアドバイスをするなど、介護に対しての専門的な知識や技術をもった介護福祉士が必要とされています。
介護福祉士の資格を取得するには、4つのルートがあります。
①実務経験ルート
②福祉系高校ルート
③養成施設ルート
④経済連携協定(EPA)ルート
福祉系の学校を出ていない方は、実務経験ルートからスタートするのが一般的です。
無資格、未経験の方でも実務者研修(最短6ヶ月)を受けて修了、なおかつ3年間の実務経験があれば介護福祉士試験を受験することが可能となります。
実務者研修は通信で学べる科目が多いため、実務経験を積みながら、つまり働きながら同時に研修を受けることができます。
●宅地建物取引士
宅地建物取引士(略して宅建、宅建士)も人気の国家資格のひとつで、一言でいうと「不動産取引の専門家」です。
不動産取引の際のトラブルを減らし、安全かつスムーズに取引がおこなえるように作られたのがこの資格制度です。
宅地建物取引士の仕事としては、宅地物件取引においての重要事項説明や、重要事項説明書・契約書への記名、押印をおこないます。
不動産業界では、従業員5人に1人以上の有資格者を置くことが法律で義務づけられているため、需要が高く、さらに高収入が得られる仕事として人気を集めています。
試験を受けるのに年齢や実務経験などの条件は不要ですが、試験に合格した後登録申請が必要です。
それには2年以上の実務経験が必須となりますが、実務経験がない方は登録実務講習を受けることで条件を満たすことができます。
国税庁の『平成30年分民間給与実態統計調査結果』によると、不動産業の女性の平均勤務年数は、全職種の平均勤続年数10.1年よりも4年多く、14.1年という結果が出ています。
そのため、不動産業が女性にとって働きやすい環境が整っているということが推測されます。
長く働き続けるためにも、宅地建物取引士の資格取得は魅力的でしょう。
●Webライター
Webライターは、Web集客が主流となっている現代ではとても需要が大きい仕事です。
企業のメディアの記事を書いたり、ブログ記事、セールスライティングなど、Webライターの仕事は多岐に渡ります。
Webライターは特に資格を持っていなくても挑戦しやすい仕事ですし、今後市場が伸びていくことも予想されるため、身につけておいて損はないスキルです。
Webライターのスキルは「ただ文章を書く」だけにとどまらず「伝わりやすい表現」「読みやすい文章のリズム」などが必要で、更には検索結果で上位表示されるように対策するSEO対策の知識も最低限身につける必要があります。
このようにスキルアップしていくことで企業からも重宝されるWebライターも目指せますし、自分でサイト運営するなど仕事の幅も広がります。
書くことが苦ではなく、様々なことに興味を持てる人には魅力的な仕事でしょう。
スキルの習得は独学、またはスクールや講座を受けるなどで身につけることができます。
ですがWebライターの場合、未熟な時期でもまずはクラウドソーシングなどで仕事を得て、実際に記事へのフィードバックをもらいながら書き続けることが成長への近道です。
●Webデザイナー
Webデザイナーは、近年デザインソフトや簡単にデザインができあがる初心者向けのテーマなどの充実により活躍の場が縮小されつつありますが、一方でスキルを持ったWebデザイナーは今後も需要が大きいと考えられます。
今後はWebデザイナーといえど、デザインだけではなく、簡単なコーディングやマーケティングの知識も必要になってくるでしょう。
一人でサイトを制作できるくらいのスキルが身につけば、今後もそのスキルは重宝されます。
WebデザイナーはWebライターと同じく、特別に資格が必要ありません。
ですが最低限のスキルがないと仕事の受注もできないため、まずは独学もしくはスクールに通うなどでスキルを習得することが必須となるでしょう。
スクールでは最短3か月程度でスキルを習得することも可能です。
2.コミュニケーションスキルを身につける
資格取得の他にも、周囲との人間関係を築く力、つまりコミュニケーションスキルが重要となります。
仕事においては、上司や同僚、部下などとの円滑なコミュニケーションをとることで信頼が生まれ、「仕事を頼まれる人間」になることができます。
つまり、コミュニケーションスキルの高さが収入アップにも繋がってくるのです。
そこで、コミュニケーションスキルを身につけるために、自分で意識しながらできることをご紹介します。
日常生活の中でできることばかりなので、この記事をキッカケに取り入れてみてくださいね。
●挨拶
まず、挨拶は必須です。
ハキハキとした声に明るい笑顔で挨拶をされれば、誰でも気持ちがいいものです。
反対に、笑顔もなくぶっきらぼうに挨拶をされてもあまりうれしくないですよね。
社内、社外問わず、誰に対しても笑顔で気持ちのいい挨拶を心がけましょう。
●相手の話に耳を傾ける
コミュニケーションスキルが高い人は、相手の話を聞く力が長けています。
適度なあいづちや頷き、表情などで反応をしつつ、しっかり相手の話を聞きましょう。
そうすることで、「この人に話を聞いてもらいたい」という信頼を獲得することができます。
●相手を褒める
どんな人でも、褒められて嫌な気分になる人はいないでしょう。
人は本能的に「他人に認められたい」という承認欲求があります。
それはひとりでは満たされることはなく、他者とのコミュニケーションの中で満たされるものです。
相手に褒められることで「もっと頑張ろう!」とモチベーションが上がったり、褒めてくれた相手に対する信頼感も湧いてきます。
円滑な人間関係作りに大きく関わってくるので、仕事だけでなくプライベートでも相手を褒めるという行為は大切でしょう。
●共通点を見つける
人は、自分と似た人に好意や親近感を持ちやすいという特性があります。
例えば、初対面の人でも出身地が同じだというだけで親しみを感じたりなど。
会話をする上で、相手の好きなものや好きなアーティスト、趣味などの話を聞き、自分と共通する点を探してみましょう。
そうすることで、自然と距離感が縮まり、相手に安心感を抱いてもらいやすくなります。
●感謝の気持ちを伝える
感謝の気持ちを伝えることは、重要なコミュニケーションスキルのひとつです。
感謝されて嫌な気分になる人はいません。
「ありがとう」「助かった」「あなたのおかげで」など、感謝の言葉を素直に伝える癖をつけましょう。
伝えるときは笑顔を意識するとより感謝が伝わりやすくなります。
また、感謝の気持ちを持つことで人間関係が豊かになり、自分自身もポジティブな感情になれるので、メンタル面にも良い影響がありますよ。
●具体的にわかりやすく話す
相手の話を聞く力も大切ですが、自分の話をわかりやすく伝える力も必要です。
相手にわかりやすく伝えるには、話す内容(情報)の順番を意識することが大切です。
特に仕事においては、まずは結論や目的から伝えてみましょう。
例えば、「●●の件に関する相談です」や、「私は●●だと思います。なぜなら・・・」というように、結論や目的から話すことによって、相手に聞く準備を与えることができるのです。
このような心がけをすることで、論理的でわかりやすく説得力の高い話し方ができるようになるでしょう。
3.仕事やスケジュールを管理できる女性になる
資格やコミュニケーションスキル、そしてさらに必要なのが仕事やスケジュールを管理する能力です。
たとえスキルがあっても、仕事を遂行する力がなければ相手からの信用を得ることはできません。
信用がない人には、大事な仕事を任せにくいですよね?
仕事を任せてもらえなければ、せっかく身につけたスキルを発揮することもできず、収入アップには繋がりません。
そこで大切なのが、スケジュール管理や仕事の進捗管理をすることです。
どのようにすれば効率よくできるのか、いくつかコツをご紹介します。
●タスク整理・時間の管理
仕事を効率よくこなす人の多くは、タスクの整理や時間の管理を習慣化し、スケジュールを立てるのが上手です。
反対に、仕事の終わりが見えていない、タスクが整理できていないという人は、仕事の効率が悪い傾向があります。
タスクを整理し時間をしっかり管理することで、無駄な時間や作業を省くことができ、仕事の生産性向上にも繋がります。
こういったスケジュール管理には、手帳やスプレッドシート、アプリが便利でしょう。
●重要度を判断
タスクを整理したら、次は仕事の優先順位を決めます。
締め切りが近いもの、作業量が多くて手間がかかるもの、第三者の確認が必要なものなど、それぞれを比較して優先順位をつけてみましょう。
優先順位が高いものから順にこなしていくと、効率よく仕事をおこなうことができます。
自分が抱えているタスクの重要度を常に判断し、臨機応変に対応する力が必要です。
4.スキルアップに必要な意識を身につける
スキルアップをしていくためには、伸びる女性になるための「習慣」を身につける必要があります。
スキルアップに必要な習慣を身につけることで、プライベートでも仕事でも能力を発揮しやすくなり、自信につながるでしょう。
まずは自分ができそうな習慣から始めてみましょう。
●「まずはやってみよう!」と踏み出す
仕事をしていると、自分にはまだ早いかな?と思う仕事や、始める前に不安になってしまう仕事もあると思います。
上司や先輩から「これやってみる?」と声がかかった時に「自分にはまだ早い」「失敗したらどうしよう」など、マイナスに考えて一歩を踏み出せない人は多いのではないでしょうか。
ですがそこで「まずはやってみよう!」と踏み出せる人は、スキルアップが圧倒的に早いです。
仕事は失敗しながらも進めていくことで、学べること、身につくことがとても多いのです。
失敗が怖くても挑戦できる習慣を身につけましょう。
●変化していくことを心がける
「安定」は魅力的ですが、仕事の中では「変化」をしていかなければ飽きられてしまいます。
日常の仕事に慣れてきたら、仕事を効率化するための提案をしたり、いつも作っている資料をバージョンアップさせたり、新しいスキルを身につけたりと、積極的に変化していくことが大切です。
スキルアップし続けるためのモチベーションを保つには?
近年、AI(人工知能)の普及により、様々な仕事にも影響が出てきました。
例えば、スーパーやコンビニのレジが自動化(セルフレジ)になったり、受付に接客ロボットが導入され、近い将来は自動運転技術の開発によってタクシーの運転者が代替される可能性も高いと予測されています。
また、ブログアフィリエイトやYouTube市場など、収入を得られやすいと言われていた業界も今では飽和状態となっています。
科学技術の進歩、多様な働き方の普及などにより、ひとつのスキルが一生武器になるとも言えない時代になってきているのです。
これからは、高いコミュニケーション能力や、様々なスキルを掛け合わせて個人の価値を上げることが求められてきます。
そのために大切なのが、”スキルアップをし続けること”です。
ひとつのスキルで満足するのではなく、多様なスキルを身につけていくことで、個人の価値がより高まります。
そして、スキルアップし続けるためには常に「学ぶのが当たり前の環境」に身を置くことが重要です。
モチベーションを保ちながら、スキルアップを目指していきましょう。
・スキルアップを目指す理由や目的を明確化する
・小さな目標を立てて達成する癖をつける
・目標が達成できたら自分にご褒美をあげる
・勉強などの計画を立てて可視化させる
・スキルアップを目指す仲間を作る
まとめ
一昔前なら、女性は結婚や出産を機に家庭に入るというのが当たり前でした。
しかし、人生100年時代と言われる現代では、80歳を過ぎても働く必要があるとも言われています。
特に男性よりも女性の方が平均寿命が長く、その分老後に備えた資金が必要です。
これからは、女性も経済的な自立を目指す時代へと大きく変化しつつあるのです。
今この記事を読んでくださっている方の多くが、「スキルアップしたい」という願望を持っているでしょう。
まずはその気持ちが第一歩です。一歩踏み出して、行動に移してみてください。
経済的な自立を目指してスキルアップをし続け、人生100年時代を生き抜いていきましょう。