「年収1000万円になったら、手取りはどのくらいなのかな…。」
「年収1000万円の人は日本全体でどのくらいいるのだろう…。」
こんな疑問を感じたことはないでしょうか。
働く人にとって年収1000万円は、目指したい大台として特別に感じる人も珍しくありません。
そんな年収1000万円ですが、どんな生活水準になのでしょうか。
今回は年収1000万円に対するさまざまな疑問について解説します。
生活水準・手取り・職業・年齢、さらに年収1000万円を目指す方法などについてわかる内容になっています。
年収1000万円の生活水準
年収1000万円の月々の生活水準を独身・夫婦のみ・4人家族(両親と子2人)の3パターンご紹介します。
月々の収入(手取り)は、40歳未満の場合です。
まずは独身の場合です。
収入(手取り) | 605,672円 |
食費 | 62,394円 |
住居費 | 30,150円 |
水道光熱費 | 15,644円 |
交通・通信費 | 41,981円 |
教養娯楽費 | 29,451円 |
その他 | 120,695円 |
支出合計 | 300,315円 |
差引き計 | 305,357円 |
・政府統計の総合窓口「家計調査 単身世帯(2020年)」より600万円以上を参考に1000万換算
費用項目の中で一番多いいのは食費です。
食費の62,394円を日数で考えると、1日2,079円食費に費やしていることになります。(62,394円÷30日)
収入から支出を引くと、約30万円ほど残りそうです。
次は夫婦のみで、収入は独身と同じです。
収入(手取り) | 605,672円 |
食費 | 94,528円 |
住居費 | 18,062円 |
水道光熱費 | 23,545円 |
交通・通信費 | 55,550円 |
教養娯楽費 | 32,584円 |
その他 | 132,562円 |
支出合計 | 356,831円 |
差引き計 | 248,841円 |
・政府統計の総合窓口「家計調査 二人以上の世帯(2020年)」より900〜1000万円を参考
独身に比べて支出の合計は約6万円ほど増えていますが、主な増加要因は食費です。
人数が増えているためか、食費だけで3万円ほど増えています。
収入から支出を引くと、約25万円ほど貯金ができそうです。
最後に4人家族(両親と子2人)です。
収入(手取り) | 624,912円 |
食費 | 85,603円 |
住居費 | 61,594円 |
水道光熱費 | 22,144円 |
交通・通信費 | 57,365円 |
教育費 | 49,162円 |
教養娯楽費 | 36,372円 |
その他 | 103,962円 |
支出合計 | 416,202円 |
差引き計 | 208,710円 |
・厚生労働省の「国民の所得や生活の状況等に関する分析③」の800〜1000万円世帯を参考
・住居費は住居と土地家屋借金返済の合計
教育費が教養娯楽費よりも高くなっており、子どもの教育に力を入れている家庭も多いいのではないでしょうか。
年収1000万は家族4人でも、収入から支出を引いたあとに約20万円ほど貯金ができる計算です。
年収1000万円の「手取り」と税金・社会保障
ここでは年収1000万円の手取りをご紹介します。
給料から引かれる税金や社会保険料などの内訳も参考にしてください。
まずは扶養なしの場合です。
40歳まで | 40歳以降 | |
年収 | 10,000,000円 | 10,000,000円 |
健康保険料 | 490,032円 | 579,672円 |
厚生年金保険料 | 713,700円 | 713,700円 |
雇用保険料 | 30,000円 | 30,000円 |
所得税 | 857,300円 | 838,900円 |
住民税 | 643,600円 | 634,600円 |
控除額計 | 2,734,632円 | 2,796,872円 |
手取り額 | 7,265,368円 | 7,203,128円 |
次は扶養ありの場合です。
40歳まで | 40歳以降 | |
年収 | 10,000,000円 | 10,000,000円 |
健康保険料 | 490,032円 | 579,672円 |
厚生年金保険料 | 713,700円 | 713,700円 |
雇用保険料 | 30,000円 | 30,000円 |
所得税 | 671,500円 | 653,100円 |
住民税 | 567,600円 | 558,600円 |
控除額計 | 2,472,832円 | 2,535,072円 |
手取り額 | 7,527,168円 | 7,464,928円 |
参考・条件等
・健康保険・厚生年金保険:全国健康保険協会の「令和3年度保険料額表(令和3年3月〜)(東京)」
・雇用保険:厚生労働省の「令和3年度の雇用保険料率について」より一般の事業
・賞与なし
・扶養ありは一般扶養親族が二人
・住民税は年収の所得より概算にて計算
・実際の手取り金額とは異なる
給料からは25%〜30%近い社会保険と税金が引かれています。
給料から引かれる社会保険は主に健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料の3つです。
しかし40歳になると介護保険が引かれるようになり、40歳から64歳までは介護保険料が引かれます。
また健康保険料や厚生年金保険料は、給料の金額によって決定しますが上限があります。
健康保険料は月額1,350,00円、厚生年金保険料は月額635,000円が上限の目安です。
社会保険料は上限がありますが、所得税は収入が増えると税率が高くなります。
年収1000万円の人の職業や年齢は?
ここでは年収1000万を職種・年齢・地域の3パターンで解説します。
まずは職種です。
年収1000万円を超える職種は以下です。
性 | 職種 |
男性 |
・航空機操縦士 |
女性 | ・医師 ・大学教授 |
・政府統計の総合窓口(e-Start)「令和2年賃金構造基本統計調査」参考
・決まって支給する現金給与額+年間賞与
年収1000万を超える職種は少なく、医師や大学教授、公認会計士・税理士など専門的な知識や資格を必要とする職種が該当しています。
次は年齢ごとです。
年収1000万円代の人の割合を年齢ごとにまとめると以下になります。
年齢 | 男 | 女 |
30〜34歳 | 0.1% | 0.1% |
35〜39歳 | 0.3% | 0.1% |
40〜44歳 | 0.5% | 0.2% |
45〜49歳 | 1.0% | 0.2% |
50〜54歳 | 1.9% | 0.3% |
55〜59歳 | 1.7% | 0.4% |
60〜64歳 | 0.7% | 0.2% |
65〜69歳 | 1.1% | 0.3% |
70歳〜 | 0.9% | 0.1% |
年齢計 | 0.7% | 0.2% |
*厚生労働省の「令和元年賃金構造基本統計調査」参考 賃金階級800〜899.9千円
年収1000万円の男性は0.7%、女性は0.2%とそれぞれ1%未満です。
その中でも45〜59歳の年齢が多く、年を重ねるにつれ年収1000万円になる人が増えてくるのではないでしょうか。
最後に地域別です。
国税局ごとに人数をまとめると以下になります。
国税局 | 人数 |
札幌国税局 | 18,314人 |
仙台国税局 | 20,818人 |
関東信越国税局 | 70,291人 |
東京国税局 | 496,168人 |
金沢国税局 | 11,554人 |
名古屋国税局 | 124,009人 |
大阪国税局 | 189,232人 |
広島国税局 | 32,332人 |
高松国税局 | 10,136人 |
福岡国税局 | 20,613人 |
熊本国税局 | 15,141人 |
沖縄国税事務所 | 3,040人 |
*国税庁「民間給与実態統計調査結果(令和元年)」参考
*給与所得者数1000万円以下
人数が多いい国税局の上位3つは東京国税局、大阪国税局、名古屋国税局です。
人口の違いはあるかもしれませんが特に東京国税局の地域は多く、約50万人近い人がいます。
国税局 | 管轄区域 |
札幌国税局 | 北海道 |
仙台国税局 | 青森県 岩手県 宮城県 秋田県 山形県 福島県 |
関東信越国税局 | 茨城県 栃木県 群馬県 埼玉県 新潟県 長野県 |
東京国税局 | 千葉県 東京都 神奈川県 山梨県 |
金沢国税局 | 富山県 石川県 福井県 |
名古屋国税局 | 岐阜県 静岡県 愛知県 三重県 |
大阪国税局 | 滋賀県 京都府 大阪府 兵庫県 奈良県 和歌山県 |
広島国税局 | 鳥取県 島根県 岡山県 広島県 山口県 |
高松国税局 | 徳島県 香川県 愛媛県 高知県 |
福岡国税局 | 福岡県 佐賀県 長崎県 |
熊本国税局 | 熊本県 大分県 宮崎県 鹿児島県 |
沖縄国税事務所 | 沖縄県 |
年収アップをするために取り組めること
年収アップする方法はさまざまですが、今回は「転職」「副業、複業」の2つをご紹介します。
・転職
転職をすると収入アップが見込めます。
同じ職種でも会社の人数や、地域によって収入に差があるので収入アップも可能ではないでしょうか。
ただし年収1000万円は職種や地域も大切ですが、役職も大事です。
転職するときは、会社の規模だけでなく会社の中でどのポジションの人材を募集しているのかを確認することも重要になってくるでしょう。
・副業(複業)
転職が難しい場合は、副業(複業)をすることで年収を増やすことができます。
副業は本業とは別に補助的な仕事をすること、複業は本業や副業などといった区別をしないで複数の仕事をすることです。
たくさんある副業(複業)の中で、今回はテレワークによる在宅副業(複業)が可能な仕事を難易度別に10つ紹介します。
・データ入力
・アンケートモニター
・テープ起こし
・在宅コールセンター
・ポイ活
・webライター
・在宅事務
・イラストレーター
・ブログ
・RPA
すぐに始めることができる在宅副業(複業)
・データ入力
データ入力は請求書の内容やアンケート結果をエクセルなどに入力する仕事です。
用意された資料の数字などの入力で、スキマ時間にできる仕事が多いいです。
平均的な時間単価は1,000円ほどですが、報酬は作業スピードに左右されるでしょう。
・アンケートモニター
アンケートモニターをするには、サイトに登録をします。
登録したサイトからアンケートに回答すると、ポイントを得ることができます。
アンケートの報酬は1件数円から数十円が多いいですが、クラウドワークスやランサーズなどのクラウドソーシングには1,000円以上の案件もあります。
・テープ起こし
テープ起こしは講演会やセミナーなど、録音したものを文字にする仕事です。
文字にする音源は依頼者から指定され、報酬は1音声〇〇円といった固定報酬が多いいです。
平均的な相場は時給にすると1,000円ほどですが、タイピングスピードや聞き取り能力によって時給が変動するでしょう。
・在宅コールセンター
在宅コールセンターは、自宅でコールセンター業務をする仕事です。
顧客からのクレーム対応や問い合わせなどの受信業務、さらにお客様へ電話する発信業務もあります。
1時間〇〇円といった給与体系ではなく、電話1本〇〇円、契約1本〇〇円などの成果報酬も珍しくありません。
自分の頑張りが収入を左右するでしょう。
・ポイ活
ポイ活はモッピーやハピタスなどのサイトで、ポイントを貯める仕事です。
具体的にはアンケートやゲームをしてポイントを貯めますが、月数千円ほどが限度になりそうです。
しかし保険相談やクレジットカードの作成などの案件は、1件数千円になることもあります。
スマホで完結するので、スキマ時間に活動しやすいです。
・webライター
webライターは、企業のwebメディアや個人のブログの記事を執筆する仕事です。
報酬は1文字◯円の変動報酬、1記事〇〇円の固定報酬があります。
個人ブログは誰でも執筆しやすい内容が多いいですが、その分報酬は少ない傾向です。
一方、企業のwebメディアは個人ブログに比べて報酬は高いですが、SEO知識などを求められることがあります。
記事を書くことが好きな人に向いています。
・在宅事務
在宅事務は、自宅で領収書の整理や会計ソフトのデータ入力をする仕事などです。
経理だけでなく総務や秘書の仕事もあります。
時給は1,300円前後が多く、事務・経理の仕事経験がある人には取り組みやすい内容ではないでしょうか。
・イラストレーター
イラストレーターは、パンフレットやポスターなどの作成をする仕事です。
また最近では、webサイトのイラストやYouTubeのサムネイルなどの仕事が増えています。
平均時給の目安は1,300円ほどで、イラストの作成に興味がある人は取り組みやすい仕事ではないでしょうか。
好きなことを仕事にできる副業(複業)
・ブログアフィリエイト
ブログアフィリエイトは自分が運営するブログやホームページに、サービスや商品を紹介する仕事です。
ブログやHPには記事が必要ですが、記事を書くことだけが仕事ではありません。
どんな記事を書くのか、誰に対して書く記事なのかなど考える必要があります。
そのため、わかりやすい記事を執筆するスキルに加えて、マーケティングやSEOの知識が必要です。
さらにWordPressで運営することが多く、WordPressの操作方法・HTMLなどの専門知識が必要になることもあるでしょう。
専門知識はネット上で調べたり本やセミナー、オンラインサロンなどで身につけることが可能です。
しかしセミナーやオンラインサロンの中には、ネット上でありふれている内容なのに数十万円する情報商材の購入を促されることがあるので注意しましょう。
ブログやHPを運営してすぐ収入を得ることは難しいですが、月に数十万円の収入を得ることは可能です。
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・RPA
RPAとは人の代わりにロボットが、パソコン作業を自動化してくれることです。
具体的には「顧客データ収集」「請求書データの入力」などが可能です。
RPAエンジニアは未経験であれば時給1,000円ほどですが、経験を積むことで収入アップが見込めます。
雑誌やニュースなどのメディアで、RPAを目にすることも多いいのではないでしょうか。
RPAは多くの企業で注目され「人手不足を解消」「競争力の向上」「働き方改革の実現」が期待でき、MAIAでもたくさんの女性が活躍している分野です。
お客様の喜びを肌で感じることができ、喜ばれる仕事なのでやりがいがありおすすめです。
RPAとの出会いが「仕事をしていく私」への自身と余裕をくれた
まとめ
年収1000万円の手取りは720万円〜750万円前後で、年収に対して約25%〜30%近い社会保険と税金が引かれています。
毎月の収入から支出を引くと独身は約30万円、夫婦のみは約25万円、4人家族(両親と子2人)は約21万円ほど貯金ができそうです。
収入アップの方法はさまざまですが「転職」「副業(複業)」することで、収入を増やすことが可能です。
中でもテレワークができる副業(複業)は近くに働く場所がない人でも自宅で仕事ができたり、また子育てや育児の合間にできるメリットがあります。
テレワークは自宅で孤独な仕事のイメージですが、同じ環境のテレワーカーとつながることもできます。