“年収700万円”、という言葉を目にした時、皆さんは”大手企業に長年勤めている人”や”会社の重役ポジションを担う人”というイメージをするのではないでしょうか。
年度に国税庁が行った調査によると、日本の労働人口における年収の平均値は436万円、中央値は370万円となっております。
そのため年収700万円以上を稼いでいる人は、平均の1.6〜1.9倍以上収入を得ているのです。
年収700万円以上を稼ぐことは並大抵の努力では達成できないことは確かなものの、決して非現実的なことではありません。
この記事では主に、”年収700万円の人”についての以下のポイントについてを紹介していきます。
- ・年収700万円を稼ぐ人の生活水準
- ・年収700万円以上を稼ぐ人の年齢、職種
- ・年収700万円を達成するためのポイント
“年収700万円の人ってどんな仕事をしている人だろう?”
“年収を700万円以上まで上げたいけど、そのためにはどんなスキルを身につけるべき?”
このような疑問を持っている皆さんは、是非参考にしてくださいね。
年収700万円の生活水準
この段落では、実際に年収700万円の生活水準の例についてを紹介していきます。
同じ年収700万円と言っても、配偶者や子供の数によって家賃や食費、貯金などそれぞれの用途に使える金額は変化してくることが事実です。
以下の表では年収700万円を稼ぐ人(世帯)の1ヶ月あたりの生活水準についての実例を以下の3つのパターンに分けて紹介していきますので、是非参考にしてくださいね。
- ・独身の場合
- ・夫婦2人の場合
- ・夫婦2人、子供2人の4人家族の場合
家族構成 |
住居費または住宅ローン代 |
食費 |
水道光熱費 |
養育費、教育費 |
日用品代 |
保険料 |
その他 |
貯金額(月間) |
独身 |
8〜12万円 |
3〜5万円 |
1,5万円 |
なし |
2〜4万円 |
2〜4万円 |
3〜8万円 |
10〜15万円 |
夫婦2人 |
8〜12万円 |
4〜5万円 |
2万円 |
なし |
2〜5万円 |
2〜4万円 |
3〜6万円 |
10〜12万円 |
4人家族 |
10〜12万円 |
6〜8万円 |
2万円 |
年齢によって変動 |
2〜4万円 |
3〜5万円 |
3〜5万円 |
5〜10万円 |
年収300万円〜600万円台の人の生活水準と比べると、独身や夫婦二人の場合は食費や家賃、日用品などに使えるお金が比較的増えており、貯蓄額も増えていることがわかりますね。
しかし年収700万円台の人の場合、支払う義務のある所得税や社会保険料などの金額も増えてくるため、額面での給与や収入からの控除額はいくらになるのかを把握しておく必要があります。
以下の段落では、年収700万円の人の手取りや控除額についてを解説していきますので、是非参考にしてくださいね。
年収700万円の「手取り」と税金・社会保障
この段落では、額面での年収700万円の人の手取りや税金、社会保険料などの控除額はいくらになるのかを解説していきます。
ここで押さえておきたいのが、40歳以上と以下の場合では給与や収入からの控除項目が変化するため、手取りの金額にも変化が出るということです。
以下段落では年収700万円の人の手取りや各項目における控除額についてをまとめております。
年齢/ 控除項目 |
所得税 |
住民税 |
雇用保険料 |
健康保険料 |
厚生年金保険料 |
介護保険料 |
社会保険料合計 |
手取り額 |
40歳未満 |
32万円 |
約38万円 |
2.1万円 |
約35万円 |
約64.8万円 |
なし |
約101.7万円 |
約529万円 |
40歳以上 |
32万円 |
約38万円 |
2.1万円 |
約35万円 |
約64.8万円 |
約63,000円 |
約108.9万円 |
約521万円 |
こちらの表を見るとわかることは、40歳以上の人の場合新たに「介護保険料」という控除項目が追加されるということです。
年収700万円台の人の場合、1年間に支払う義務のある介護保険料は63,000円となるため、1ヶ月あたりで計算すると5,250円ということになります。
長期的な貯蓄や年間の家計についての計画を立てるときは、年齢によって変化する給与からの控除項目や支払義務のある保険料についてを把握しておくことがポイントです。
年収700万円の人の職業や年齢は?
大企業に勤めている社員でない限り、なかなか届きそうもないイメージのある年収700万円の大台。
実際に年収700万円以上を達成している人はどんな人なのか、気になるところですよね。
以下の表では、令和元年度に国税庁によって行われた「民間給与実態統計調査」における「業種別の平均給与」についてを紹介しております。
(参考:https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2019/pdf/001.pdf)
こちらの表を見ると、年収700万円以上の人は平均年収が最も高い電気・ガス・熱供給・水道業などの業界に多いことがわかります。
大手商社や外資系企業には年収700万円以上を稼ぐ人が多いイメージがあるものの、業界別に見ると人間の生活に欠かせない分野の職業に勤めている人の給与が比較的高い傾向があります。
続いて以下の表では、実際に700万円以上を稼いでいる人がどれくらいいるかをまとめたデータをまとめております。
こちらの表からわかることは、年収700万円以上の人は男性では全体の6.4%前後、女性では全体の1.6%前後しかいないということです。700万円以上稼ぐことの凄さが伝わりますね!
以下の段落では、皆さんが実際に年収700万円以上を目指すにあたっての選択肢やポイントについてを解説していきますので、是非参考になさってくださいね。
年収アップで700万円台を目指すなら
この段落では、年収をアップさせるための以下の3種類の選択肢についてを紹介していきます。
年収700万円以上を達成するのは決して簡単なことではないため、大多数の人は現在勤めている職場での給与や収入のみでは厳しいと言えるでしょう。
年収を700万円以上までアップさせるための選択肢には、以下のようなものがあります。
- ・規模の大きい会社に転職する
- ・中堅、中小企業においての重役となるポジションを目指す
- ・副業(複業)を行って収入源を増やし、”合計700万円以上”を狙う
- ・フリーランスとして独立する
どれもかなりの覚悟が必要な上、実力や運に左右されやすい選択肢ばかりであるため、”苦労をしてでも年収700万円以上を達成したい”という方は是非参考にしてみましょう。
規模の大きい会社に転職する
年収700万円以上を達成するための一つ目の選択肢は、社内全体の平均年収が比較的高い大手企業に転職することです。
大手企業への転職が成功した場合、基本給に加えて家賃手当や家族手当の支給額も増えるため、収入アップと共に手厚い福利厚生も期待できるようになるでしょう。
しかし大手企業は会社規模が大きいため募集職種や人数も多いものの、倍率も大幅に上がるため転職活動で内定を獲得することは決して簡単なことではありません。
また転職活動での面接では新卒での就職活動とは異なり、”前職ではどんな仕事に関わり、どんな具体的な成果を出してきたか”という点が重要視されることも特徴です。
しかし大手企業への転職活動に失敗したとしても、年収700万円以上を達成するための選択肢は他にも数多くありますので、是非下記の選択肢についても参考にしてみましょう。
中堅、中小企業においての重役となるポジションを目指す
大幅な収入アップを目指して転職するにあたっては、必ずしも大企業に転職することが正解というわけではありません。
長年培ってきた専門性の高いスキルやリーダー経験などを活かして、敢えて規模が比較的小さい会社の重役を担うポジションに就くことも、昇給に繋がる一つの選択肢です。
中堅・中小企業への重役ポジションを狙うにあたっては、以下の価値を提供できる人材が重宝されやすい傾向があります。
・何か一つの専門的なスキルとリーダーシップを兼備している人
・具体的な成果物(ポートフォリオ)を提示でき、尚且つそれを周囲に伝えることができる人
・SNS運用、RPA、SEOといったWeb系の専門技術を活かして組織に貢献できる人
リーダー的ポジションを目指すには、人材としての需要の高いスキルとリーダーシップの掛け合わせが必須です。
“自分の持つスキルを活かして周りを引っ張っていきたい”そんな方は是非中堅、中小企業のリーダー的ポジションを目指してみてはいかがでしょうか。
副業(複業)を行って収入源を増やし、”合計700万円以上”を狙う
“本業の収入だけでは年収700万円を達成できそうもない”
“もう少し頑張れば目標の年収を達成できるかもしれない”
そんな方は副業を始めることで収入源を増やすことで、年収700万円以上を目指してみてはいかがでしょうか。
副業が解禁され、リクルートや富士通といった数多くの歴史ある大企業もセカンドビジネスを容認し始めた現代社会。副業を始めることには様々なメリットがあるのです。
本業以外にも収入源を持つ”複業家”になることで仕事を増やし、職場では活かせていないスキルを活用して副業を始めて収入を増やすのも一つの選択肢と言えます。
中でも時間や場所を問わずに働ける”テレワーク”の副業は本業にも影響が出にくく、日々のスキマ時間を有効活用して収入アップに繋げることができるのです。
テレワーク可能な副業には以下のようなものがありますので、是非参考にしてみてください。
- ・プログラミングスキルを活用して働ける「エンジニア」
- ・文章力やリサーチ力が活かせる「Webライター」
- ・ITやWeb,RPAなどの知識を使った仕事ができる「ITコンサルタント」
以下の記事では、実際にテレワーク可能な副業を行なって成果を出し続けている人へのインタビューをまとめておりますので、是非参考にしてくださいね。
フリーランスとして独立する
副業の収入の伸び幅は努力や結果次第で会社員に比べて格段に大きくなりやすく、場合によっては会社員の手取り額を超えるという人も少なくありません。
そんな方は是非、フリーランスとしての独立を目指してみてはいかがでしょうか。
フリーランスは会社員と違って拘束時間や社内規定などがないため、自分の裁量次第で仕事の幅や量を決めることができるほか、以下のようなメリットがあります。
・自分の頑張った分の成果報酬をそのまま手に入れることができる
・決められた就業場所や時間がないため、仕事をする場所や時間が自由になる
・自分のやりたい仕事に時間を最大限に投資することができる
しかし、フリーランスとして独立することには以下のようなデメリットもあります。
- ・住民税や社会保険料の支払いなどを自分で行う必要がある
- ・年末の確定申告へ向けてのお金の管理や計算が大変
- ・働くモチベーションを保ち続ける必要がある
“自分の全力でやりたい仕事を精一杯やり遂げることで、やがては自身の収入アップに繋げていきたい”
そう考える方は、フリーランスとしての独立を目指して努力するのも良いかもしれませんね。
以下の記事では実際にフリーランスとして活動している人へのインタビューについてをまとめておりますので、是非参考になさってくださいね。
フリーランスとは?簡単にわかりやすくフリーランスの働き方を知っておこう!
フリーランスの仕事とは?需要が高い職種やフリーランスとしての心構え
まとめ
この記事では主に、年収700万円を稼ぐ人の年齢や職種、生活水準に加えて、皆さんが年収700万円を達成するためのポイントについてを解説してきました。
年収700万円を達成するのは簡単ではなく、結論から言うと国内では以下の方法のいずれかを実現することが目標達成のための手段と言っても過言ではありません。
- ・大手企業に就職する
- ・中堅、中小企業の重役ポジションを目指す
- ・副業や投資などで収入源を増やす
- ・フリーランスや起業家としてある程度以上の成功を納める
「長期的な努力を重ねることで年収700万円以上を達成したい」そんな皆さんは是非この記事を参考にして、自分にぴったりな方法で目標達成に向かって頑張ってくださいね。