北海道の平均年収はどのくらいでしょうか?
北海道の男女でも平均年収の格差はあるのでしょうか?
女性が北海道で暮らしていくためには、まず平均年収って気になりますよね。
本記事では、北海道の女性の初任給や年齢別の平均年収をお伝えしながら、北海道は女性にとって働きやすい県なのかどうかお伝えします。
北海道の女性が収入の地域差を縮めるきっかけになれば幸いです。
北海道の平均年収は全国29位!
北海道の平均年収はどのくらいだと思われますか?
厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査 都道府県別」によると、北海道の賃金は月額平均272.8千円であり、賞与が年間3か月分と仮定すると、年収409.2万円となります。
47都道府県の中では、29位となっています。平均より少し低めということになります。
都道府県別賃金(男女計) 【令和2年】 |
都道府県 | 年収(万円) |
1位 | 東京 | 560.4 |
2位 | 神奈川 | 502.8 |
3位 | 大阪 | 480.6 |
4位 | 愛知 | 471.2 |
5位 | 京都 | 466.2 |
6位 | 千葉 | 453.0 |
7位 | 埼玉 | 452.3 |
8位 | 滋賀 | 452.3 |
9位 | 兵庫 | 452.3 |
10位 | 茨城 | 451.5 |
: | : | : |
29位 | 沖縄 | 409.2 |
: | : | : |
全国計 | 461.6 |
出典:「令和2年賃金構造基本統計調査 都道府県別」(厚生労働省)(https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2020/dl/10.pdf)(2021年9月5日に利用)より作成
※賃金12か月+賞与3か月分で試算しております。
1位の東京と比較すると151.2万円も差があり、29位の北海道は全国平均より下回っているといえます。
しかしながら、総務省の小売物価統計調査(構造編)-2018 年(平成 30 年)結果-(https://www.stat.go.jp/data/kouri/kouzou/pdf/g_2018.pdf )の平均消費者物価地域差指数(全国平均=100)の「総合」を都道府県別にみると、東京は平均より4.5ポイント高く、北海道はほぼ平均に近いということから、北海道は平均年収も物価も平均より少し下回ってるため、収支のバランスがよい地域ともいえるでしょう。
北海道の女性の平均年収は?男性との差は107万!
では、北海道の男女の平均年収を見てみましょう。
厚生労働省「労働統計年報 平成29年」の III 賃金「都道府県、性、年齢階級別所定内給与額」より北海道の男女の平均年収を試算しました。
北海道の女性の平均年収・・・333.0万円
出典:「都道府県、性、年齢階級別所定内給与額」(厚生労働省)(https://www.mhlw.go.jp/toukei/youran/roudou-nenpou2017/03.html)(2021年9月5日に利用)より作成
※賃金12か月+賞与3か月分で試算しております。
北海道の男性の平均年収は439.7万円なので、北海道の女性の平均年収より107万円も多いという結果になります。
男女差100万円以上の平均年収である都道府県は38あります。女性はパート社員などの形態で働く人も多いため、平均年収が下がるのかもしれませんが、北海道を含め8割の都道府県が男女差100万円以上の平均年収とは、日本の男女の格差をまだまだ感じますね。
北海道の女性の初任給は?
ここで、北海道の女性の初任給と学歴別で比較してみましょう。
厚生労働省「労働統計年報 平成29年」の III 賃金「都道府県、性、学歴別新規学卒者初任給額」を見てみると次のとおりです。
女性の初任給(千円) | 高校卒 | 高専・短大卒 | 大学卒 |
東京 | 169.9 | 188.7 | 212.0 |
北海道 | 153.7 | 167.5 | 191.1 |
出典:「都道府県、性、学歴別新規学卒者初任給額」(厚生労働省)(https://www.mhlw.go.jp/toukei/youran/roudou-nenpou2017/03.html)(2021年9月5日に利用)より作成
北海道の女性の初任給と東京の女性の初任給を比較すると、学歴問わず1~2万円程度少ないですね。
北海道は東京より物価は低いため、1~2万円の初任給の差はもしかしたら北海道のほうが生活しやすいといえるかもしれません。
北海道の年齢別女性の平均年収は?
北海道の女性の平均年収は年齢別ではどうでしょうか?
実は、北海道の女性の平均年収が一番多い年齢は55~59歳なのですが、同年齢の東京と比較して、143.8万円も低いのです。
厚生労働省「労働統計年報 平成29年」の III 賃金「都道府県、性、年齢階級別所定内給与額」から試算したデータを見てみましょう。
年齢 | 東京平均年収(万円) | 北海道平均年収(万円) |
~19歳 | 284.6 | 238.7 |
20~24歳 | 341.1 | 282.8 |
25~29歳 | 384.9 | 311.7 |
30~34歳 | 429.3 | 317.0 |
35~39歳 | 462.9 | 342.6 |
40~44歳 | 500.4 | 348.0 |
45~49歳 | 512.7 | 360.0 |
50~54歳 | 542.3 | 359.7 |
55~59歳 | 522.9 | 379.1 |
60~64歳 | 419.7 | 301.5 |
65~69歳 | 459.6 | 298.5 |
70歳~ | 451.2 | 290.0 |
出典:「都道府県、性、年齢階級別所定内給与額」(厚生労働省)(https://www.mhlw.go.jp/toukei/youran/roudou-nenpou2017/03.html)(2021年9月5日に利用)より作成
※賃金12か月+賞与3か月分で試算しております。
折れ線グラフのグリーンが北海道、グレーが東京です。
先ほど、北海道の女性の平均年収が一番多い年齢は55~59歳なのですが、同年齢の東京と比較して、143.8万円も低いことをお伝えしました。
しかし、一番差があるのが、50~59歳で、その年収の差は182.6万円と月15万円の差があるのです。
いくら物価が東京より低いとはいえ、働き盛りの年代でのこの差は大きいといえるでしょう。しかしながら、そのような結果になるのは、北海道の女性は生涯バリバリで現役で働くというより、家庭に入って家族を支えながらパートで家計を助けている家庭が多いのかもしれません。
北海道の産業別の平均年収は?
北海道では、どんな仕事に就くと、平均年収が高いでしょうか?
厚生労働省「労働統計年報 平成29年」の III 賃金「都道府県、産業別1人平均月間現金給与額(事業所規30人以上)」から試算してみましょう。
全国 | 北海道 | |
建設業 | 718.2 | 605.1 |
製造業 | 623.3 | 419.6 |
電気・ガス・熱供給・水道業 | 886.4 | 775.1 |
情報通信業 | 785.2 | 555.2 |
運輸業、郵便業 | 545.8 | 461.3 |
卸売業、小売業 | 461.9 | 321.6 |
金融業、保険業 | 770.5 | 681.5 |
不動産業、物品賃貸業 | 603.3 | 380 |
学術研究、専門・技術サービス業 | 788.8 | 732.1 |
宿泊業、飲食サービス業 | 221.8 | 246.1 |
生活関連サービス業、娯楽業 | 319.5 | 404 |
教育、学習支援業 | 651.7 | 531 |
医療、福祉 | 519.3 | 602.8 |
サービス業 | 357.7 | 285.6 |
出典:「都道府県、産業別1人平均月間現金給与額(事業所規模30人以上)」(厚生労働省)(https://www.mhlw.go.jp/toukei/youran/roudou-nenpou2017/03.html)(2021年9月5日に利用)より作成
※賃金12か月+賞与3か月分で試算しております。
棒グラフのグリーンは北海道でグレーは全国の平均年収です。
全国も北海道も「電気・ガス・熱供給・水道業」の平均年収は非常に高いです。このような結果になるのは「電気・ガス・熱供給・水道業」の産業ではパートやアルバイトが少なく正社員の給与が大半を占めているからだと推測されます。
また、北海道の年収が東京の年収より多いのは「医療,福祉」や「生活関連サービス業,娯楽業」「宿泊業,飲食サービス業」です。
「生活関連サービス業,娯楽業」と「宿泊業,飲食サービス業」が東京より年収が多くなるのは、観光地として力を入れている部分があるからでしょう。「医療,福祉」が東京よりも年収が多くなるのは、東京よりも北海道のほうが給料が高いというわけではないため、勤続年数やキャリアアップによるものと推測されます。
北海道は、1つの仕事を長く継続して働ける環境が整っているとも言えますね。
まとめ
北海道の年収は平均409.2万円であり、全国29位と全国平均を少し下回っています。
また、北海道の男性の平均年収439.7万円、北海道の女性の平均年収333.0万円と北海道の男女でも107万円と年間100万円以上の格差あります。
そのほか、北海道の女性の初任給や年齢別の平均年収、産業別でみると、全国平均や東京とくらべて低い傾向ではありますが、産業によって年収が超えるものもあり、勤続年数やキャリアアップによるものと推測されます。
北海道の年収にまつわるデータを試算してまとめてみました。
◎北海道の平均年収は全国29位!
北海道の賃金は月額平均平均272.8千円であり、賞与が年間3か月分と仮定すると、年収409.2万円となります。
◎北海道の女性の平均年収
北海道の男性の平均年収・・・439.7万円
北海道の女性の平均年収・・・333.0万円
◎北海道の女性の初任給
女性の初任給(千円) | 高校卒 | 高専・短大卒 | 大学卒 |
東京 | 169.9 | 188.7 | 212.0 |
北海道 | 153.7 | 167.5 | 191.1 |
◎北海道の年齢別女性の平均年収
北海道の女性の平均年収が一番多い年齢は55~59歳で、同年齢の東京と比較して143.8万円も低いのですが、実はもっとも差があるのは50~59歳で、その年収の差は182.6万円と月15万円の差があります。
北海道の女性は生涯バリバリで現役で働くというより、家庭に入って家族を支えながらパートで家計を助けている家庭が多いのかもしれません。
◎北海道の産業別の平均年収は?
「電気・ガス・熱供給・水道業」の平均年収は、全国886.4万円、北海道775.1万円と非常に高いです。
また、北海道の年収が東京の年収より多いのは「医療,福祉」や「生活関連サービス業,娯楽業」「宿泊業,飲食サービス業」です。
「生活関連サービス業,娯楽業」と「宿泊業,飲食サービス業」が東京より年収が多くなるのは、観光地として力を入れている部分があるからでしょう。「医療,福祉」が東京よりも年収が多くなるのは、東京よりも北海道のほうが給料が高いというわけではないため、勤続年数やキャリアアップによるものと推測されます。
北海道は、1つの仕事を長く継続して働ける環境が整っているとも言えますね。
以上のことから、北海道の女性は家庭に入っても家族を支えるため働くことや1つの仕事を長く継続して働くことができるバイタリティーをお持ちではないでしょうか?
北海道の年収が東京や全国平均より低いといった収入の地域差はすぐに縮められるものではありません。しかし現在ではインターネット環境を利用すれば場所を問わずに働けるテレワークが普及してきています。
その地域内で雇用されることだけが選択肢ではなくなってきているため、視野を広げて収入アップについて考えてみましょう。
在宅ワークにはどんな種類がある?女性向けの仕事を10選ご紹介します。