東京の平均年収はどのくらいでしょうか?
東京の男女でも平均年収の格差はあるのでしょうか?
女性が東京で暮らしていくためには、まず平均年収って気になりますよね。
本記事では、東京の女性の初任給や年齢別の平均年収をお伝えしながら、東京は女性にとって働きやすい場所なのかどうかお伝えします。
すでに東京に住んでいる方や、上京して働きたいと思っている方はぜひ参考にしてみてくださいね。
東京の平均年収は全国1位!
まず、東京の平均年収はどのくらいだと思われますか?
厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査 都道府県別」によると、東京の賃金は月額平均373.6千円であり、賞与が年間3か月分と仮定すると、年収560.4万円となります。
47都道府県の中では1位で、平均年収461.6万円より100万円近く上回っています。
都道府県別賃金(男女計) 【令和2年】 |
都道府県 | 年収(万円) |
1位 | 東京 | 560.4 |
2位 | 神奈川 | 502.8 |
3位 | 大阪 | 480.6 |
4位 | 愛知 | 471.2 |
5位 | 京都 | 466.2 |
6位 | 千葉 | 453.0 |
7位 | 埼玉 | 452.3 |
8位 | 滋賀 | 452.3 |
9位 | 兵庫 | 452.3 |
10位 | 茨城 | 451.5 |
: | : | : |
全国計 | 461.6 |
出典:厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査 都道府県別」(2021年9月28日に利用)より作成
※賃金12か月+賞与3か月分で試算しております。
また、総務省「小売物価統計調査(構造編)-2018 年(平成 30 年)結果-」の平均消費者物価地域差指数(全国平均=100)の「総合」を都道府県別にみると、東京は平均より4.5ポイント高く、全国的にみても物価水準が一番高いことがわかります。
その中でも「住居」に関する物価水準が高く、最も低い愛媛県は82.7ポイントなのに対し、東京都は133.0ポイントと、愛媛県の1.61倍となっています。
例えば、物件にもよりますが、東京では1K6万円の家賃でも愛媛県では1K2万円台~など、家賃に4万円ほどの差があります。
下のグラフを見てもわかるように、「住居」に対する費用が47都道府県の中でも群を抜いて高いことがわかります。
都市部は人口が多く、その分土地を欲しがる人も多いため、土地の価格が上がります。
土地・建物の税金が高くなる分、毎月の家賃にも反映されるのでしょう。
東京の女性の平均年収は?男性より月11万円少ない!
では、東京の男女の平均年収を見てみましょう。
厚生労働省「労働統計年報 平成29年」の III 賃金「都道府県、性、年齢階級別所定内給与額」より東京の男女の平均年収を試算しました。
東京の男性の平均年収・・・621.9万円
東京の女性の平均年収・・・454.5万円
出典:厚生労働省「都道府県、性、年齢階級別所定内給与額」(2021年9月28日に利用)より作成
※賃金12か月+賞与3か月分で試算しております。
東京の男性の平均年収は621.9万円に対して、女性の平均年収は454.5万円です。
男女の平均年収の差額は167.4万円も違うことがわかります。
月収で換算すると、男性は約41万円、女性は約30万円なので、女性のほうが11万円ほど月収が少なくなります。
その理由として、女性は結婚や妊娠などのライフステージで大きく左右され、一度退職をするケースも多いことが考えられます。
また、復職するにしても正社員ではなくパートやアルバイトとして子育てをしながら働く女性も多いため、男性に比べて年収が少なくなりやすい傾向があります。
東京の女性の初任給は?
では、東京の女性の初任給を学歴別で比較してみましょう。
厚生労働省「労働統計年報 平成29年」の III 賃金「都道府県、性、学歴別新規学卒者初任給額」を見てみると次のとおりです。
女性の初任給(千円) | 高校卒 | 高専・短大卒 | 大学卒 |
東京 | 169.9 | 188.7 | 212.0 |
秋田 | 140.5 | 148.0 | 193.2 |
出典:厚生労働省「都道府県、性、学歴別新規学卒者初任給額」(厚生労働省)(2021年9月28日に利用)より作成
全国的にみて初任給が低い秋田県と比較すると、東京の女性の初任給はとても高いことがわかります。
高校卒と高専・短大卒の初任給は、東京は秋田県よりも約3~4万円ほど、大学卒は約2万円ほど高いです。
加えて、厚生労働省の「令和3年度地域別最低賃金改定状況」で地域別の最低賃金を見てみましょう。
秋田県の最低賃金は822円に対し、東京は1,041円です。
なぜ東京は最低賃金が高いのでしょう?
その理由のひとつとして、様々な企業が集中していることが挙げられます。
企業が多い分労働者が増え、労働者間や企業間での交流が活発になり、企業(労働者)の生産性が向上し、賃金が上昇しやすくなる傾向があります。
東京の年齢別女性の平均年収は?
次に、東京の女性の平均年収について、年齢別で見てみましょう。
平均年収のピークは、50~54歳で542.3万円です。
厚生労働省「労働統計年報 平成29年」の III 賃金「都道府県、性、年齢階級別所定内給与額」から試算したデータを見てみましょう。
女性の平均年収が最も低い宮崎県と比較してみました。
年齢 | 東京平均年収(万円) | 宮崎平均年収(万円) |
~19歳 | 284.6 | 226.8 |
20~24歳 | 341.1 | 256.1 |
25~29歳 | 384.9 | 285.8 |
30~34歳 | 429.3 | 304.1 |
35~39歳 | 462.9 | 327.0 |
40~44歳 | 500.4 | 306.2 |
45~49歳 | 512.7 | 329.3 |
50~54歳 | 542.3 | 307.2 |
55~59歳 | 522.9 | 321.0 |
60~64歳 | 419.7 | 259.5 |
65~69歳 | 459.6 | 245.9 |
70歳~ | 451.2 | 285.8 |
出典:厚生労働省「都道府県、性、年齢階級別所定内給与額」(2021年9月28日に利用)より作成
※賃金12か月+賞与3か月分で試算しております。
折れ線グラフのグレーが東京、ブルーが宮崎県です。
東京の女性の平均年収がピークになる年齢は50~54歳で、社会人として働き始めた頃の年収よりも257.7万円上昇しています。
それに対して宮崎県は、ピークが45~49歳で、働き始めた頃よりも102.5万円しか年収は上昇していません。
東京は、地方の女性に比べて管理職として働く女性が多く、50代でも働きやすい環境が整っているのかもしれません。
東京の産業別の平均年収は?
では、東京ではどんな仕事に就くと、平均年収が高いでしょうか?
厚生労働省「労働統計年報 平成29年」の III 賃金「都道府県、産業別1人平均月間現金給与額(事業所規30人以上)」から試算してみましょう。
全国 | 東京 | |
建設業 | 718.2 | 845.0 |
製造業 | 623.3 | 861.8 |
電気・ガス・熱供給・水道業 | 886.4 | 901.0 |
情報通信業 | 785.2 | 790.5 |
運輸業、郵便業 | 545.8 | 732.9 |
卸売業、小売業 | 461.9 | 708.7 |
金融業、保険業 | 770.5 | 1003.9 |
不動産業、物品賃貸業 | 603.3 | 747.7 |
学術研究、専門・技術サービス業 | 788.8 | 843.6 |
宿泊業、飲食サービス業 | 221.8 | 266.4 |
生活関連サービス業、娯楽業 | 319.5 | 359.1 |
教育、学習支援業 | 651.7 | 670.3 |
医療、福祉 | 519.3 | 531.3 |
サービス業 | 357.7 | 452.4 |
出典:厚生労働省「都道府県、産業別1人平均月間現金給与額(事業所規模30人以上)」(2021年9月25日に利用)より作成
※賃金12か月+賞与3か月分で試算しております。
棒グラフのブルーは東京、グレーは全国の平均年収です。
東京は、すべての産業において全国平均よりも年収が上回っていることがわかります。
特に年収が高いのは、「金融業・保険業」で、全国平均年収770.5万円に対し、1003.9万円と大きく上回ります。
また、「卸売業・小売業」に関しても、全国平均年収は461.9万円なのに対し、708.7万円と約250万円近く高いです。
出典:「くらしと統計2021 卸売業・小売業における上位3都府県の割合(平成28年)」
卸売業、小売業ともに事業所数、就業者数、年間商品販売額のいずれも、東京が全国1位です。
特に、卸売業の年間商品販売額は全国の約4割を占めていることがわかります。
東京は、様々な大企業の本社が集中し、土地や物価も高いため必然的に平均年収も高くなるのでしょう。
まとめ
東京の年収は平均560.4万円であり、47都道府県の中では一番平均年収が高いです。
東京の男性の平均年収は621.9万円なので、東京の女性の平均年収454.5万円より167.4万円も多いという結果になります。
月収にして11万円も差があるということは、まだまだ男女差の格差を感じますね。
しかし、東京の女性の初任給や年齢別の平均年収、産業別でみると、全国平均よりもほとんど上回っていることがわかります。
東京の年収にまつわるデータを試算してまとめてみました。
◎東京の平均年収は全国1位!
東京の賃金は月額平均373.6千円であり、賞与が年間3か月分と仮定すると、年収560.4万円となります。
◎東京の女性の平均年収
東京の男性の平均年収・・・621.9万円
東京の女性の平均年収・・・454.5万円
◎東京の女性の初任給
女性の初任給(千円) | 高校卒 | 高専・短大卒 | 大学卒 |
東京 | 169.9 | 188.7 | 212.0 |
秋田 | 140.5 | 148.0 | 193.2 |
全国的にみて初任給が低い秋田県と比較すると、東京の女性の初任給はとても高く、高校卒と高専・短大卒の初任給は、秋田県よりも約3~4万円ほど、大学卒は約2万円ほど高いです。
◎東京の年齢別女性の平均年収
東京の女性の平均年収のピークは、50~54歳で460.7万円です。
東京は、地方の女性に比べて管理職として働く女性が多く、50代でも働きやすい環境が整っているのかもしれません。
◎東京の産業別の平均年収は?
東京は、すべての産業において全国平均よりも年収が上回っています。
特に年収が高いのは、「金融業・保険業」で、全国平均年収770.5万円に対し、1003.9万円で、「卸売業・小売業」に関しても、全国平均年収は461.9万円なのに対し、708.7万円と約250万円近く高くなっています。
東京は、様々な大企業の本社が集中し、土地や物価も高いため必然的に平均年収も高くなる傾向があります。
働き方改革によって、企業の中にはリモートワークを取り入れるなど、女性がライフステージに左右されることなく働きやすい環境作りを目指しているところも増えました。
しかし、まだまだ対応できていない企業が多いのも事実です。
そのため、フリーランスとして在宅ワークで仕事をする女性が増えてきています。
スキルを身に着けることで、自宅にいながら高収入を得ることも可能なのです。
MAIA女子は、自分に合った働き方や生き方を見つけている方が多いです。
フリーランスとして働く女性たちのインタビュー記事をご紹介しますので、よかったらご覧ください。
自分に合った働き方・生き方を探して(フリーランストークセッション)