効率的なメール整理術と失敗しないビジネスメールの書き方・マナーを身につけよう

仕事

メールはファイルのやり取りや、進行状況の共有を可能にするなど、ビジネス上欠かせないコミュニケーションツールです。メールの管理方法が適切でないと、未対応のまま返信を要するメールを忘れてしまったり、必要なメールがどこへいったのか分からなくなったりと、業務の非効率を引き起こしてしまうことも。メール管理を工夫することで、見落としや対応もれを限りなく減らし、信頼を失わず効率的に仕事ができるようにしていきましょう。また、メールを送る際の基本的なマナーは、ビジネスパートナーや同僚からの信頼を得ることにつながります。

目次

    ウェブメールやメールソフトなどメールクライアントとそれぞれのメリット

    メールを送受信する際に使うメールクライアントには、代表的な方法としてブラウザ上で送受信をおこなうウェブメールと、インストール型のメールソフトがあります。たとえば、GmailやOutlookなどのウェブメールも、インストール型のメールソフトにアカウントを追加することが可能です。それぞれの特徴を理解し、自分に合った方法でメール管理をしましょう。

    ブラウザ上でメールを管理するメリット

    • 端末が変わっても確認ができる
    • アプリのインストールや設定が不要
    • アップデートが不要

    ブラウザを使ってメールを管理する場合、端末やブラウザが変わっても、IDとパスワードがあれば同じアカウントのメールを確認できます。これにより、複数端末から操作をするとき、常に最新の状態を確認できます。また、新しいパソコンを購入した際にも、メールデータの引継ぎや特別な設定を行う必要がない点もメリットといえるでしょう。

    メールソフトでメールを管理するメリット

    • ダウンロード済みのメールをオフラインで確認できる
    • 複数のメールアドレスを一括管理できる

    メールソフトを利用すると、仕事用メールや個人用メールなど複数のメールアカウントを1つのソフトで効率よく管理できます。また、あらかじめPCにダウンロードされたメールは、インターネット接続ができない環境でも確認ができるため、外出先での利用にも便利です。

    メールの誤送信や見落としを防ぐ管理術

    「メールの誤送信」や「見落とし」は、業務の効率を低下させるだけでなく、信頼を損ねる原因にもなります。ビジネスパートナーや同僚などのメールアドレスの管理や、受信したメールのフォルダ分け、ラベル付けの工夫で失敗を防ぎましょう。

    メールアドレスを整理して誤送信を防ぐ

    • アドレス帳の活用
    • グループ分け

    業務でやり取りする相手のメールアドレスは、会社名や名前をアドレス帳に登録しておくことで、検索や送信がスムーズになるだけでなく、名前が似ている相手などへの誤送信を防ぐこともできます。また、一括送信が必要な部署、会社、チームなどにグループ分けしておくことで、メンバーの抜け・もれを防ぎ、効率的にメールを送れるようになります。

    アドレス帳に登録した名前は、メールサービスによっては送信先に表示される場合があります。名前の最後に「様」など敬称をつけて登録しておくと、相手に失礼がなく安心です。

    フォルダ分けやラベル付けでメールの見落としや対応忘れを防ぐ

    • 自動でフォルダ分けやラベル付け
    • 迷惑メールや重要でないメールの対策

    受信フォルダにメールがたまりすぎて、重要なメールを見落としてしまった経験はありませんか?重要なメールとそれ以外のメールが混在しないように、フォルダ分けやラベル付けを活用しましょう。

    自動でフォルダ分けやラベル付けをしてメールを管理

    受信メールを差出人や会社別のほか、会議や業務内容ごとにフォルダ分けやラベル付けをすることで、メールの見落としや対応忘れを防ぐことができます。「ルールの作成」や「フィルタの設定」など、使用するメールクライアントによって設定は異なりますが、メールアドレスや件名に基づいて自動でメールの仕分けを行うことで、日々のメール管理の手間を減らせます。

    迷惑メールや重要でないメールの受信対策

    重要でないメールの受信を減らすには、会員登録やアカウント登録を最小限に抑えることが効果的です。不要なサービスやアプリ利用のための登録を解除・解約することで、受信するメールの送信元が絞られ、迷惑メールの判別がしやすくなります。

    アカウントの登録先を整理すれば、複数のIDとパスワードが必要となる管理の負担も軽減され、パスワードの使いまわしなどによるリスクも軽減できるでしょう。また、最近では実在する企業やサービスに巧妙に似せた迷惑メールも多いため、ふだんやりとりしていなかったり、信頼できない送信元からのメールに含まれるURLはクリックせず、公式サイトを直接開くようにしましょう。

    読む予定のないメールマガジンをため込みすぎると、重要なメールを見落とす原因になります。公式サイトで配信停止の手続きをする方法もありますが、後で読む可能性がある場合は、メールを自動で特定のフォルダに移動したり既読状態にする機能を活用することで、未読メールがたまるストレスを軽減できます。

    メールでタスク管理する方法

    メールでのやり取りが多い職場では、メールをタスク管理ツールとして活用することで業務の効率化が図れます。例えば、優先度別にフォルダ分けをする方法や、フラグやスター機能を使った管理、ToDoリストの活用などがあります。これらの方法は、利用しているメールサービスによって機能名や操作が異なる場合もありますが、それぞれ工夫次第では効率的なタスク管理が可能です。

    優先度や内容別にフォルダ分け

    メールを優先度に応じてフォルダ分けをする方法は、比較的簡単にできるタスク管理術です。受信トレイに届いたメールを、対応の緊急性や内容に応じて適切なフォルダに移動させることで、視覚的に重要度や進行状況を把握でき、もれがなくメール対応を行えます。フォルダ名は業務内容や自分の管理スタイルに合わせてカスタマイズすると、より使いやすくなります。

    ●フォルダ分類の例

    • 緊急 要確認 後で確認 など
    • 未対応 対応中 完了済み など

    フラグ、スター機能など

    フラグやスター機能を活用することで、対応が必要なメールや重要なメールを簡単に目立たせることができます。一部のメールサービスでは、これらの機能に色や期限を設定できるため、タスクの進行状況や期限を視覚的に管理でき、通知機能を活用することもできます。

    ToDoリストのタスクとしてメールを登録

    ウェブメールやメールソフトのToDoリストを活用すると、メールとタスクを一元管理できます。返信や対応が必要なメールを直接タスクとして登録することで、効率的に管理することが可能です。さらに、メールサービス内のカレンダーと連携させれば、タスクの期限や予定を視覚的に把握でき、スケジュール管理がよりスムーズになります。

    ビジネスメールの書き方と注意点

    ビジネスメールには、書き方に一定のルールがあります。会社によっては、定型文やフォーマットが決められている場合もありますが、特に決まりがない場合には、最低限のマナーと構成を守ることが重要です。はじめはネットなどで参考になる定型文を探してみるのもよいでしょう。

    メールの差出人名を設定する

    ビジネスでメールアドレスを使用する際には、必ず差出人名を設定しておきましょう。アカウント設定で変更が可能ですが、設定していないとメールアドレスのみが表示されるため、スパムメールや広告と間違われたり、受信者に不信感を与える原因になります。設定後は、自分や同僚宛てにテストメールを送信し、差出人名が正しく表示されているか確認してみると安心です。

    定型文を活用する

    ビジネスメールに慣れない間は、一定の流れに沿った定型文を活用することで、書き間違いや失敗を減らすことができます。以下の6つのポイントを意識して作成してみましょう。

    • 件名:内容を反映したタイトル
    • 宛名:「A会社 経理部 〇〇様」など正確な宛名
    • 挨拶文:「いつもお世話になっております。B会社の〇〇です。」
    • 本文:適切な改行と箇条書きを使い、読みやすく整理された文章
    • 締めの挨拶:「今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。」
    • 署名欄:会社名、部署名、名前、電話番号、メールアドレス など

    件名や本文は、要点を明確に伝えることを心がけましょう。挨拶文など頻繁に使用するフレーズは定型文として登録しておくと、作業効率が向上します。慣れてきたら、相手や状況に応じて内容をカスタマイズし、さらによい印象を与えられるメールを目指しましょう。

    メールの署名欄は名刺代わり

    署名欄はビジネスメールの最後に添える名刺のような役割を果たします。名前やメールアドレスだけでなく、電話番号も記載することで、相手がすぐに連絡を取れるようになり、よい印象を与えます。特にフリーランスの場合は、ウェブサイトやSNSのリンクを署名欄に加えることで、自身の活動を知ってもらうきっかけとなり、仕事の獲得にもつながるかもしれません。

    仕事をスムーズに進めるメール管理術とビジネスメールの書き方

    メールはビジネスにおいて、相手との信頼構築や業務の進行を管理するうえで欠かせないツールです。

    適切なメール管理術を取り入れることで、見落としや対応忘れを防ぎ、業務を効率的に進めることが可能になります。さらに、ビジネスマナーを意識した丁寧なメール対応を心がけることで、周囲から信頼され、評価されるチャンスも広がります。

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