40代女性の就職、転職を成功に導く職務経歴書の作成ポイントと履歴書との違い

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履歴書は多くの企業で求められる書類であり、ほとんどの方が作成した経験があるでしょう。しかし、職務経歴書は、新卒から長期間同じ企業で働くなど、これまでに提出の機会がなかった方にとっては馴染みのない書類かもしれませんね。40代の就職や転職を成功させるためには、履歴書と職務経歴書の違いを理解し、自分の経験やスキルを分かりやすく魅力的にまとめることが必要になります。

目次

    履歴書と職務経歴書の違いとは

    履歴書と職務経歴書の比較表

    履歴書職務経歴書には、どちらも職歴や資格を記載するため、同じ内容が重複しているように感じるかもしれません。しかし、相手に伝えられる内容には明確な違いがあります。

    履歴書は基本的な個人情報を簡潔に伝える書類です。定型フォーマットがあり、学歴や職歴を時系列で記載します。過去のキャリアを把握しやすい反面、もっているスキルやこれまで経験した具体的な業務内容を詳しくアピールする欄は限られています。

    職務経歴書は会社名や配属部署に加えて、実際に行った業務内容や実績、自分が得た経験やスキルを詳しく記載します。応募先企業に合わせて内容をカスタマイズすることで、採用担当者に自分の強みや価値を効果的に伝えることが可能です。

    また、履歴書を手書きで求める企業もある一方で、職務経歴書はA4用紙1~2枚程度にまとめ、パソコンで作成するのが一般的です。文書作成ソフトを使用してレイアウトを工夫し、読みやすく構成することで、文書作成能力をアピールすることも意識しましょう。

    職務経歴書を作成する手順 いままでの経験を整理しよう

    履歴書の職歴欄では、時系列に会社名、部署名、役職、簡単な業務内容を記載しますが、職務経歴書では応募する企業に合わせ、これまでの経験やスキルを魅力的にアピールするための工夫が必要です。

    40代の最大の強みは、これまで培ってきた豊富な経験です。職務経歴書の作成を始める前に、これまで勤めた会社ごとに、そこで得たスキルや経験を洗い出すことで、職務経歴書をより効果的に作り上げることができるでしょう。

    1.職務経歴書に取りかかる前に会社ごとにアピールポイントをまとめる

    以下のポイントを整理しておくことで、職務経歴書の作成がスムーズになります。

    • 会社名
    • 勤務期間
    • 配属先や担当業務
    • 身につけたスキル
    • やりがいを感じたこと
    • 取得した資格

    まずは、自分の経歴を振り返り、会社ごとにアピールできそうなポイントを書き出してみましょう。担当業務や習得したスキルに加え、失敗から学んだ経験や、その後の改善策といったエピソードもアピールポイントとして活用できます。

    これらの情報はExcelなどの表計算ソフトに箇条書きで整理しておくと便利です。過去の経験を見直したり、新たに得たスキルを追記することができ、面接前に確認することで、受け答えの準備にも役立ちます。

    2.企業にあわせて職務経歴書を書き分ける

    職務経歴書の形式は自由ですが、下記の項目を記載するのが一般的です。

    • 職務要約
    • 職務経歴の詳細
    • スキルや資格、経験
    • 自己PRや志望動機

    職務経歴書に記載する内容は、自分の経歴から見つけたアピールポイントの中から、応募する企業に合わせてまとめます。企業や業種によって求める人材は異なるため、求人情報や企業のホームページを確認し、企業のニーズを確認しましょう。転職エージェントを利用している場合には、エージェントから提供される情報やアドバイスも積極的に活用するとよいでしょう。

    たとえば、同じ「データ入力」の仕事であっても、接客業への応募では「データ入力した内容をもとに分析を行い、販売促進に活用して売上アップにつなげました」といった成果が強みとなります。一方、事務職への応募では、「Excelの関数を活用し、迅速かつ正確なデータ入力や書類作成を行い、業務効率化に貢献しました」といった点をアピールするなど、似たような業務内容であっても、相手のニーズに近づけることができます。

    3.採用担当者が見やすいようにまとめる

    職務経歴書の形式は、自分の職歴やスキルを最も効果的に伝えられる方法を選びましょう。

    • 編年体式(古い順に記載):転職回数が少ない人・同じ業界や職種でのキャリアの多い人向け
    • 逆編年体式(最新の職歴を上部に記載): 転職回数が多い人・最近の職歴や経験を応募先にアピールしたい人向け
    • キャリア式(職務内容を分野ごとに分類):職務経歴が多分野にわたる人・職歴が不連続な人向け
    • ハイブリッド式(分類+時系列を組み合わせる):職歴が多い人・応募先に関連するスキルを協調しつつ、全体像を伝えたい人向け

    さらに、段落や表を活用し、文字の大きさやフォントを工夫して、読みやすいレイアウトを心がけることも大切です。応募する企業のニーズに合わせた最適な形式とデザインで仕上げることで、採用担当者にとって分かりやすい書類になるだけでなく、文書作成スキルや応募に対する熱意を伝えることができます。

    正規雇用の職務経験がない場合の職務経歴書の書き方

    出典:内閣府「男女共同参画白書 令和6年版」(https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r06/zentai/pdfban.html)

    出典:内閣府「男女共同参画白書 令和6年版」(https://www.gender.go.jp/
    about_danjo/whitepaper/r06/zentai/pdfban.html)

    正規雇用の経験がない、または経験が少ない場合には、職務経歴書に何を記載するべきか悩むこともあるのではないでしょうか。

    「男女共同参画白書 令和6年版」の「職業状況別人口割合」によると、女性の正規雇用比率は最大で59.4%であり、男性の79.2%と比べて低いことがわかります。特に40代の女性は、子育てや介護によるブランクを経験している方も多いかもしれません。

    再就職までにブランクがある場合や、正規雇用の経験がなくても、パートやアルバイト、ボランティア活動などで得た経験をアピールすることが可能です。また、子育てや介護を通じて身についた、時間管理能力や問題解決力、コミュニケーション力といったスキルも、大きな強みとなります。

    育児や介護が一段落し、今後は長期的に働く意欲がある場合は、その意思を志望動機に盛り込むことで、採用担当者にもプラスの印象を与える可能性が高まります。

    職務経歴書はポートフォリオの考え方も参考にしよう

    Webデザイナーやイラストレーターなど、クリエイティブな職業ではポートフォリオの提出を求められることがあります。ポートフォリオは、これまでに制作したWebサイトやデザイン作品などを集め、見やすく魅力的にまとめた作品集のようなものです。

    職務経歴書には具体的な「作品」を載せることはありませんが、採用担当者に見やすく、魅力的に伝えるという点ではポートフォリオと似ています。「この人と一緒に働きたい」と思わせる職務経歴書を作成するためには、文章の構成やレイアウトに工夫をこらし、丁寧に仕上げることを意識しましょう。

    IT経験がなくても職務経歴書でアピールできるスキル取得を目指す

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