
【オンライン プチ起業】低コスト&リスクを抑えて始める方法と成功のポイント
「育児や家事をしながら自宅で完結するビジネスを始めたい」「会社という枠にとらわれず自分らしい働き方をしたい」と考える女性の間で注目を集めているのが、“オンラインでのプチ起業”です。たとえばネットショップやオンラインレッスンなど、店舗や教室を持たずに活動できるため、初期費用やリスクを最小限に抑えられ、未経験からでもチャレンジしやすいのが大きな魅力です。
この記事では、オンラインでプチ起業を行うメリットやおすすめの職種、実際に必要となるITスキルなどをわかりやすく解説します。低コスト&リスクを抑えながら、自分らしいキャリアを築いていきたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
オンラインでのプチ起業が注目される理由
コロナ禍をきっかけに、オンラインショッピングやオンライン教室などの需要が一気に高まりました。地方や海外など地域の制限を受けにくく、少ない資金でスタートしやすいことから、副業や小さく始める起業として「オンライン プチ起業」が注目を集めています。
- 家事と仕事を両立しやすい:時間や場所に制約が少ない
- リスクが少ない:大きな設備投資や固定費がかからない
- 新しい働き方の選択肢になる:自分のスキルや得意分野を活かして好きな時間に仕事ができる
オンラインでの起業は、ワーク・ライフ・バランスを整えたい、とくにプライベートな時間を充実させたい女性からの関心が高まっています。女性の起業に対して補助金など独自でサポートを行っている自治体もあり、こちらについては記事の後半で詳しく解説します。
社会の課題解決や働き方を多様化させる手段のひとつとしても注目されているいま、スモールビジネスを始めることは、就業や転職を考えている女性にとってひとつの選択肢となるでしょう。
オンラインでプチ起業をするメリット
オンラインでのプチ起業は、起業のリスクを小さく抑え、場所や時間にとらわれず、ライフスタイルに合わせて働ける新しい選択肢となってきています。ここでは、オンラインでスモールビジネスを始める3つのメリットを具体的にご紹介します。
起業のための初期投資が少額で済む
オンラインでプチ起業する場合、自宅をオフィスとして利用し、パソコンやカメラなど手持ちの設備を活用できれば、多額の初期投資をかけずにスタートできます。
- 例)ハンドメイドの雑貨やお菓子をオンラインショップで販売する際、材料や制作道具以外の大きな費用がかからない
- 事業規模が拡大してきたら、売上に応じて必要な設備やスタッフを追加できる柔軟性も高い
初期費用をできるだけ抑えることは、プチ起業において資本を少なく済ませるメリットであると同時に、リスクを回避するために欠かせない要素でもあります。初期投資が高額になると、設備費や在庫の管理コストが重荷となる可能性があり、売上が予想を下回った場合に資金が尽きるリスクが高まります。
店舗が不要で固定費を大幅カット
オンラインビジネスを小さく起業する最大のメリットは、物理的な店舗をかまえる必要がないため、ローン返済や家賃・光熱費などの継続的な固定費の支出を大幅に削減できることです。
また、オンラインであれば、地域を問わず全国、海外にもアプローチしやすいので、ビジネス拡大の可能性も広がります。
- 立地を選ばず顧客を獲得できる
- 店舗改装費用や光熱費の負担がない
- 場所にしばられない働き方が可能
広告費を抑えられるSNS・YouTube活用
オンラインビジネスを行う上で、SNSやYouTubeを使ったマーケティングは必須と言っても過言ではありません。広告費をかけずに効果的に情報発信できるため、小さく起業する個人のプチ起業との相性は抜群です。
- 自分で写真や動画の編集ができれば、SNSでの情報発信を低コストで実施可能
- ユーザーと直接コミュニケーションを図りながら、顧客の声を即座に反映できる
- 発信力を高めることで、ファンを増やしリピーターを獲得しやすくなる
オンラインでプチ起業する際に考慮すべきリスクと対策
オンラインでの小規模な起業は、初期費用が比較的少なく、リスクも抑えやすいという大きな利点があります。
しかし、リスクはゼロとはいえません。たとえば、以下のようなビジネス上の課題が想定されます。
- 競争が激しい
インターネット上では無数のショップやサービスが存在し、競争が激しいため、他との差別化が難しくなる。独自性のあるブランド戦略を考えないと埋もれてしまう可能性も。 - 信頼の確立に時間がかかる
実店舗を持っている場合、顧客は直接訪問して信頼関係を築けるが、オンラインでは顔の見えない取引が中心。そのため、レビュー、口コミ、SNSの活用などを通じて信頼を積み上げていく必要がある。 - ITスキルなど技術的な課題
ウェブサイトの運営、SEO対策、オンライン広告の最適化、決済システムの導入など、オンライン事業の運営にはITスキルが求められる。これらに不慣れな場合、外部委託などのコストが発生する。 - 物流や在庫管理の問題
物理的な商品を扱う場合、配送の遅れや在庫の管理などの問題が発生することも。国際的な販売を考える場合は、配送コストや関税にも注意が必要。
とくに初めて起業をする場合などは、以下のような対策をとることを検討しましょう。
- ターゲットを明確にし、ニッチな市場を狙うなど他との差別化をはかる
- SNSやコンテンツマーケティングで信頼を構築する
- ITスキルを学ぶ、または外部リソースの活用
- 顧客のリピート購入を促す施策を考える
小さく始めるオンラインビジネスの魅力は大きいですが、成功するためにはこれらの課題を理解し、戦略的に取り組むことが重要です。
オンライン プチ起業におすすめのビジネスアイデア
ここでは、オンラインで始めるスモールビジネスのアイデアをご紹介します。
起業の際の事前準備、集客方法、他との差別化をはかるポイントについても合わせて解説しますので、起業アイデアのヒントにしてくださいね。
オンライン会議ツールを使ったオンライン教室
オンライン教室は、専門知識やスキルを活かし、インターネットを通して教育を提供するビジネス。低コストで世界中の受講者に展開できるチャンスがあります。
- 英会話教室、料理教室、プログラミング教室、ヨガ・フィットネスなど、オンライン化できる分野は多彩
- 収録したレッスン動画をオンライン学習プラットフォームで提供すれば、ストック型ビジネスとして長期的な収益源に
- リアル店舗に比べて維持費が低く、自宅から全国・海外まで生徒を募れるメリットがある
オンライン教室を始める事前準備
講座内容の構成、配信環境(パソコン・マイク・カメラ)、Zoomなどのオンラインツールの使い方習得、カリキュラムや教材作成が必要です。
オンライン教室の集客方法
SNSやブログでの情報発信、LINE公式アカウントでのフォロー、無料体験会の実施やクチコミでの広がりも活用しましょう。
ほかのオンライン教室との差別化ポイント
競合が増えているため、どんな強みやオリジナルメソッドがあるのかを明確化することが重要です。経験年数や生徒の数などの実績や保有資格、オリジナル教材のクオリティなどをアピールしましょう。
手作り商品のオンライン販売
手作り商品のオンライン販売は、女性に人気のスモールビジネス。ブランド価値を高めながら特定のターゲット市場にリーチしていくことが成功のカギです。
- ハンドメイド雑貨やお菓子、パンなどは個性を打ち出しやすく、SNSで拡散されやすい
- 「minne」「Creema」などのハンドメイドマーケットや、自作のネットショップを立ち上げて販売する方法がある
- 制作風景やこだわりポイントをSNSで発信することで、他の商品との差別化を図る
オンライン販売を始めるための事前準備
販売する商品ジャンルの決定、材料・道具の用意、作品撮影用の撮影環境、販売用のアカウント登録やショップ作成が必要です。
オンライン販売の集客方法
InstagramやTikTokなどビジュアルに強いSNSを活用し、作品の魅力や制作ストーリーを発信するのが効果的です。
ほかのオンライン販売との差別化ポイント
素材へのこだわり、制作背景、ストーリーを打ち出すことで、「この人から買いたい!」と思ってもらいやすくなります。
イラスト・写真・アプリなどのコンテンツ販売
コンテンツ販売(イラスト・写真・アプリなど)は、デジタル作品やツールを販売し、一度作成したコンテンツで継続的な収益を得られるビジネス。クオリティの高い作品ほどストックビジネスとして収入が積み上がりやすいです。
- イラストや写真なら、「イラストAC」「写真AC」などのストックフォトサービスに登録
- ライターであれば「note」「Kindle ダイレクト・パブリッシング」を活用し、電子書籍や有料記事の販売が可能
- エンジニアであれば、オリジナルアプリを「Google Play」や「Apple App Store」で販売
- 在庫管理や物流コストが不要なので、マイペースに作品を作れるのが魅力
コンテンツ販売のための事前準備
カメラなどの機材、制作に必要なソフトやアプリケーションの習得、ポートフォリオや販売ページの作成、著作権に関する理解が必要です。
コンテンツ販売の集客方法
コンテンツ販売サイトへの作品登録、SNSで作品を定期的に発信し、興味を持ってもらった人を販売ページへ誘導する流れを作るのがポイントです。
ほかのコンテンツ販売との差別化ポイント
たとえば「癒し系」「レトロ」「北欧風」など、デザインの統一感を貫くことで、ファンやリピーターがつきやすくなります。また、「ビジネス用途向け」「教育用」など、使用シーンや対象者を絞ることで、ニーズに合ったコンテンツとして選ばれやすくなります。
プチ起業を後押ししてくれる助成金や補助金
小規模での起業は初期費用を抑えて無理のない範囲で始められるのが大きな魅力です。しかし、ビジネスを始めるためには必要最小限でもまとまった支出は必要で、不安を感じる方も少なくないでしょう。
そんな時に心強いのが、国や自治体が提供している支援制度です。定められた条件を満たせば、実際に使った費用の一部が戻ってくる助成金や補助金などを活用できる可能性があります。ここでは、プチ起業に役立てたい制度をいくつかご紹介します。
小規模事業者持続化補助金
「小規模事業者持続化補助金」は、 起業を希望する個人や小規模なビジネスを行っている個人による持続的な経営を実現するための取り組みを支援する制度です。
- 補助上限:50万円(補助率2/3)
- 申請方法:経営計画書や補助事業計画書を作成し、管轄の商工会議所の事業支援計画書の交付を受け、公募受付の期間中までに申請。くわしくは事業所の所在地が管轄する商工会または商工会議所へお問い合わせください
- インボイス特例や賃金引上げ特例などの特別枠による補助上限額上乗せあり
小規模事業者持続化補助金では、プチ起業に必要な幅広い経費が対象になります。たとえば、オンライン教室のホームページ制作費や、ハンドメイド作品を売るためのネットショップ開設費、集客のためのチラシやSNS広告の費用など。また、事業に必要なパソコンやカメラの購入費も、条件を満たせば補助対象になります。
初めての起業でも、しっかりと準備をすれば活用しやすい制度といえるでしょう。
自治体の「女性起業支援補助金」
自治体が独自に実施している「女性起業支援補助金」は、これから起業したい女性や、小規模での開業を目指す方をサポートする制度です。地域の課題解決や働き方の多様化にもつながるとして、力を入れている自治体も増えています。
- 補助上限:自治体により異なる
- 申請方法:応募には、ビジネスプランの提出や面談、事前相談などが必要な場合がある。
お住まいの市区町村の担当窓口へお問い合わせください - 制度によっては、創業時の設備費や運転資金への補助、事業立ち上げに必要な専門家への相談費用などが対象になる
- 例)東京都 若手・女性リーダー応援プログラム助成事業、埼玉県草加市 草加市女性創業スタートアップ事業など
自治体の女性起業支援補助金では、自宅を拠点にしたプチ起業や、子育てとの両立を目指す起業も後押ししてくれる場合があります。
補助金の内容は自治体ごとに異なるため、自治体の相談窓口へ問い合わせるか、お住まいの自治体のホームページで「女性 起業 補助金」などと検索してみましょう。
民間の起業支援プログラム
「民間の起業支援プログラム」は、金融機関や企業の財団などが実施している、起業希望者を対象とした支援制度です。特に女性や若者向けのプログラムでは、事業アイデアのブラッシュアップや専門家のサポートなど、起業前後の不安をトータルで支えてくれる場合もあります。
- 補助上限:助成金や賞金など団体により異なる。伴走支援やサポートメンターを受けられる場合も
- 申請方法:主催団体の公式サイトや窓口で募集要項を確認し、事業計画書やプレゼン資料を提出。応募には書類審査や面接、ビジネスプランの提出が求められるケースが多く、一定の審査がある
- 例)みずほ女性起業家支援プログラム、地域信用金庫の創業コンテストなど
民間の起業支援プログラムでは起業資金の助成だけでなく、実践的なアドバイスや人脈づくりの機会が得られる場合もあります。
たとえば、ビジネスコンテストで採択されると、賞金の支給のほか、経営のプロが定期的にアドバイスをしてくれるなど、起業の基盤を整えるための支援を受けることができます。
コンテンツ販売や教室運営など、自分のスキルや経験を活かしたプチ起業にも役立つ支援を受けられる可能性があり、ステップアップを目指す方にはとても心強い制度ですね。
プチ起業を成功に導くITスキルの重要性
オンラインでプチ起業をする場合、たとえば商品の制作や販売だけでなく、以下のような事業運営にかかわる複数の業務を自分自身で進める必要があります。
- 商品販売のためのアプリやプラットフォームの操作(ネットショップ、オンラインマーケットなど)
SNSやYouTubeでのマーケティング活動(写真・動画の編集や投稿、フォロワーとのコミュニケーション) - 他社との比較や差別化を図るための情報収集(競合リサーチ、キーワード分析など)
これらを円滑に進めるためには、ある程度の
忙しい中、ビジネス環境を整えたり、起業後に事業を持続するために必要なITスキルなどについて学ぶことは、遠回りに思えるかもしれませんが、学習やリスキリングを進める中で、新たなビジネスアイデアが生まれることもあります。
オンラインの強みを生かし、失敗しても大きなリスクになりにくいプチ起業だからこそ、学んだり、試行錯誤しながら事業を育てていくことができるといえるでしょう。
プチ起業を始めるためのステップ
ここまで、オンラインプチ起業について、そのメリット、ビジネスアイデア、活用できる制度などについて解説してきました。起業にチャレンジするイメージができてきたら、何を・どのように始めればよいのか、起業のための流れを確認しましょう。
- ビジネスアイデアの明確化
・自分の得意分野、好きなこと、市場の需要がありそうなテーマをリストアップ
・競合をリサーチしながら、自分だけの強みを見出す - 必要な手続き・届出を確認
・副業から始めるなら個人事業主の開業届を検討
・必要に応じて税金や確定申告の方法を把握しておく - 助成金・補助金の情報収集
・起業時の設備費や広告費などに使える助成金・補助金を確認
・「中小企業庁」「日本政策金融公庫」「自治体の創業支援窓口」などの公式サイトで、最新の支援制度を事前に確認しておく - 販売・集客チャネルの選定
・ハンドメイドマーケットや自作のECサイト、SNSの公式ショップなど、扱う商品やサービスに合った方法を選ぶ
・最初は無料もしくは低コストで始められるプラットフォームを活用し、実験的にテストしてみる - 集客・PR活動
・SNSやYouTubeでの情報発信
・無料体験や初回割引などの特典を活用し、まずは認知度を高める - 検証・改善を繰り返す
・実際に売上が発生し始めたら、顧客の声を収集し、サービスや商品のブラッシュアップを図る
・必要に応じてITツールやアプリの導入、リスキリングでスキルを高める
まとめ:「低リスク・低コスト」で始めるオンラインプチ起業で新しいキャリアを築こう
オンラインでのプチ起業は、「低リスク」「低コスト」でスタートできる上に、場所や時間にしばられにくい働き方が可能です。特に育児や介護、他の仕事との両立を考える方にとっては、自分のペースで新しいキャリアを築けるという大きなメリットがあります。
- 物理的な店舗が不要で開業資金が少額で済む
- SNSやYouTubeを活用した低コストマーケティングが可能
- ITスキルやマーケティングを学ぶことでさらなる飛躍のチャンス
失敗したとしても大きなリスクになりにくい“スモールスタート”だからこそ、気軽にチャレンジし、試行錯誤しながらビジネスを成長させることができます。
まずは興味のある分野や得意な分野で小さく始めてみて、こまめな検証と改善を繰り返してみてください。プチ起業で得た経験やスキルは、さらに大きな夢につながり、多様な人生の選択肢を生むきっかけにもなるでしょう。
プチ起業についてよくある質問(FAQ)
Q1:プチ起業に必要な資金はどのくらい?
A:ビジネス内容によりますが、パソコンやスマホなどの既存設備を活用すれば数万円程度から始められます。ハンドメイド販売の場合は材料費、オンライン教室の場合はレッスン配信ツールなどの費用が主になります。
Q2:確定申告はどうすればいい?
A:個人事業主として開業届を出し、年間所得が一定額を超えると確定申告が必要です。白色申告・青色申告の選択肢があり、青色申告は控除額が大きいメリットがありますが、帳簿付けなどの手間がかかる点に注意しましょう。
Q3:SNSやYouTubeでどうやってフォロワーを増やせばいい?
A:ターゲット層が興味を持つ情報を継続的に発信し、定期的にライブ配信やコメント返しなどコミュニケーションを大切にすることがポイントです。キャンペーンやコラボ企画も有効です。
Q4:プチ起業を始めるのにおすすめのITツールは?
A:ネットショップ構築には「BASE」「STORES」、ハンドメイド販売には「minne」「Creema」などが代表的です。SNS運用やメルマガ配信には「Canva」での画像作成や「Mailchimp」「SendinBlue」などのメール配信ツールが役立ちます。
自分らしいキャリアをオンラインで実現するために、ぜひプチ起業の第一歩を踏み出してみてください。