SAPのスキルを活かした在宅ワークで時間や地域にとらわれない働き方を目指す

リスキリング

DXの推進やコロナ禍によって在宅ワーク・リモートワークが社会に普及しつつあるなかで、場所や時間にとらわれない自由な働き方を実現するために、企業の業務を支えるシステム「SAP」に関するスキルの習得が注目されています。特に地方在住者やIT初心者からキャリアをスタートさせたい方にとって、SAPスキルを活かしたリモートワークは、新しい可能性を広げるチャンスになるかもしれません。ここでは、SAPのリスキリングをすることで、自由な働き方が手に入れられる可能性、またリモートワークのメリットについて解説します。

目次

    DXとコロナ禍で普及したリモートワーク

    近年、DXの推進により、多くの企業がデジタル技術を活用した業務を取り入れるようになり、さらにコロナのパンデミックをきっかけに、在宅ワーク・リモートワークといった場所にとらわれない働き方が急速に普及しました。

    総務省の調査によると、民間企業のテレワーク・リモートワークは、2020年の新型コロナウイルス感染症の拡大後、急速に導入が進んでいて、2022年時点でテレワーク・リモートワークを導入している企業は50%を超えているとされています。

    出典:総務省ホームページ
    (https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r06/html/
    nd21b220.html)

    リモートワークは、通勤時間の短縮など効率的な時間の使い方ができるというメリットもあるため、コロナ後も新しい働き方の一つとして広く認知されています。

    需要が高まるSAPスキル習得にIT初心者でもチャレンジできる理由

    DXの普及により、業務効率化を図るツールのひとつでもあるERPシステムを導入する企業が年々増えています。

    ERPシステムとは「Enterprise Resource Planning(企業資源計画)」の略称で、企業の経理・財務・人事・購買などの基幹となる業務を統合し、情報の一元化を図るためのシステムです。ERPを導入することで企業内の各部門で管理されている情報を一元管理し、リアルタイムで正確な情報を把握でき、迅速な経営戦略や意思決定が可能になります。


    (出典:ITR Market View:ERP市場2024

    ERPシステムのなかでも代表格として知られるのが、ドイツのSAP社が提供しているERPシステム「SAP]です。多言語多通貨に対応しているSAPのERPシステムは世界市場においてトップのシェア率をもっています。

    今後もERPシステムの需要が高まることが予想されるため、シェア率の高いSAPのスキルを身につけることは、今後必要とされるデジタル人材へと成長することにつながるといえます。

    IT初心者でもSAPスキル習得にチャレンジできる

    SAP人材というと、コンサルタントやエンジニアなど専門性の高い職種が多く、スキル習得までに長時間かかるイメージがありますが、SAPのプロジェクトをいくつかに分解してみると、テストや運用保守などIT初心者でも比較的短い時間で知識を習得できる領域もあります。

    テスターは、ソフトウエアの開発を行った後、不具合なく動作するかをテストすることが主な業務になります。テスト設計書や仕様書に用意されているテストケースに沿って、機能が正しく動作しているか、エラーが出た場合はどのようなエラーなのかを確認していきます。

    テスターに求められるスキルは、基本的なSAPの知識のほか、PCの基本的スキルや集中力、コミュニケーション能力などです。テスト設計書や仕様書はエクセルで作られていることも多いため、オフィスソフトの基本的な操作スキル、文書作成能力なども必要になります。

    このようにテスター業務では、コンサルタントやエンジニアほどには深い専門性を要求されないので、SAP人材への第一歩として、まずはテスターを目指しSAPスキル習得にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

    SAPスキルで目指す在宅・リモートワークによるワーク・ライフ・バランスの充実

    SAPは多くの企業、部門で導入されているERPシステムであり、SAPの専門知識は業種や部署に関係なく高い需要があります。SAPにはオンプレミス型とクラウド型があり、最近ではクラウド型で運用されるケースが増えています。クラウド型はインターネット環境さえあれば自宅からでも業務にアクセスできるため、リモートでの仕事が可能になります。

    例えば、SAPを活用したテスターや運用保守といった業務は、必ずしもオフィスに出向く必要はありません。さらに、SAPの仕事はプロジェクトベースで進むことが多く、スケジュールを自分で調整しやすい場合もあります。

    リモートワークは、仕事と家事やプライベート を両立できる環境を整えやすくなります。リモートワークで得られる最大のメリットといえるのが、通勤時間がゼロになることで、これにより生まれる時間を有効に活用できるでしょう。また、SAPの専門スキルを身につけることで、安定した収入につながり、経済的な安心感を得られる可能性も高まります。

    このように、SAPスキルを習得し活用することで、リモートワークを通じて自由な働き方を実現し、ワーク・ライフ・バランスを整えられることが期待されます。

    出典:総務省ホームページ
    (https://www.mhlw.go.jp/content/11911500/000662173.pdf)

    地方在住でもSAP人材として地域を限定されない働き方を実現

    SAPは日本でも多くの企業に導入されているERPシステムです。必要とされるSAP人材となることで、地方に住みながら都心の企業の業務を請け負うなど、地域にとらわれない働き方ができる可能性があります。

    SAPは一般的に大企業向けというイメージがありますが、中小企業向けの製品も提供されています。「SAP Business One」や2023年に国内で提供を始めた「GROW with SAP」などがその一例で、中小企業へ導入が進められています。DXの波が全国に広がる中、今後さらに地方企業へのSAPの普及が予想されます。

    地方在住のSAPスキル保持者が地元企業の業務をサポートしたり、リモートワークで他地域の企業に貢献できるようになる可能性も広がるでしょう。

    在宅で全国の企業での業務に就くことができ、家庭生活と仕事の両立がしやすくするような働き方は、特に地方に暮らす女性が働く際に、大きなヒントとなるのではないでしょうか。

    リスキリングでSAPスキルを身につけ自分らしい働き方を見つけよう

    IT初心者がSAPの知識を身につけるためにはいくつかの方法があり、例として

    • 書籍から学ぶ
    • Webサイトで学ぶ
    • SAP公式学習サイト(SAP Learnig Hub)で学ぶ

    などがあります。

    株式会社MAIAが運営する「でじたる女子+」のSAP講座では、テスターとしての基礎知識を身につけるため、SAPシステムの販売管理の基本操作スキルや販売管理、会計管理の一般的な業務知識を、実際にSAPを操作しながら学んでいきます。わかりやすいイラストと動画で、初心者でも安心して学ぶことができる講座内容です。

    SAPのリスキリングで専門スキルを身につけることは、住む場所を問わないリモートワークで自分らしい働き方を実現させるための第一歩となるでしょう。

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